ep.95 ページ46
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「お、オンマ…っ?」
事務所に現れた、スーツ姿のお母さん。
目元に涙を浮かべて、よろりと近づいてきて、ゆっくり私の肩に手を置いた
「…A、貴方、Rouなの…?」
「っ、!」
「……そう、なのね…?」
そっと頬に手を添えられて、お母さんは目に涙を浮かべた
怒っているのか、悲しんでいるのか、…でも、心から喜んでいるようには、見えなかった
「お母さん、っ。違うの、これはね、_____!」
「…ああ、私が忙しくしていたばかりに…貴方にちゃんと会ってあげられなかったから…」
「違う、違うよ、オンマ!」
「…娘のこと、ちゃんと見てあげられてないなんて、母親失格だわ…」
Aがアイドルになりたかったとか、貴女の将来の夢のこととか、ちゃんと私、わかってなかったわ、と項垂れる母にあわあわ、狼狽ていたら
「…Rouちゃん、お母さん、」
ゆっくり、Vさんが微笑んで事務所の中へと手を向けて、「ここだと、なんですから」とエスコートをして中に入れた
柔らかい笑顔のまま母に微笑むVさんに、母が視線を向けて
「…あ、貴方は…」
「防弾少年団のVと言います。娘さんの先輩にあたります。いつもお世話になっております。」
とVさんは丁寧にお辞儀をした
いつものふわふわした彼とはガラリと違う真剣そのもののしっかりした顔に、一番びっくりしていたのは自分だった
「Rouちゃんのマネさん、今___」
「ああ。…Rouのお母様ですね、社長室にご案内致します」
そういって、私とオンマが社長室に連れて行かれる
私は咄嗟に振り返って
「っ、Vさん!」
「…っ」
「あの、私…っ」
「Rouちゃんはちゃんと自分の気持ちを話せばいいだけだよ。
君は、誰よりもお母さん想いの、愛に満ちた子だから。誤解を恐れず、ちゃんと言葉にしてね。」
「!」
「…信じてる。」
「ッ…」
「僕は、いつも君のそばにいるよ。」
そう言って、Vさんが微笑んだ
その笑顔にぼろっと涙が溢れて服の袖で拭う
泣いてる場合じゃない。私は、ちゃんとお母さんに説明して、納得してもらうんだ
Vさんにもらった小指のリングを摩って、社長室へ足を踏み入れた
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mila.(プロフ) - 月のひかりさん» 他の作品でもコメントくださりましたよね、ありがとうございます、、!嬉しいです。気ままに更新頑張るので、楽しみにしていただけると嬉しいです! (2019年11月22日 23時) (レス) id: 488172c492 (このIDを非表示/違反報告)
mila.(プロフ) - りんかさん» りんかさん。コメントありがとうございます。返信遅れてごめんなさい、、とっても嬉しいです!誰と結ばれるのか、楽しみに待っててもらえると嬉しいです。続編に移行しましたので、今後もお付き合いくださると幸いです(^^) (2019年11月22日 23時) (レス) id: 488172c492 (このIDを非表示/違反報告)
月のひかり(プロフ) - あーーもう本当に大好きです、このお話!!! (2019年11月20日 22時) (レス) id: 29553fe515 (このIDを非表示/違反報告)
りんか - 主人公はテヒョンと結ばれるのですかそれともそれとも、、うぅ、、続きが常にきになります!これからも楽しみにしています^_^mila.さんのペースで更新頑張ってください! (2019年11月20日 21時) (レス) id: b1eff33979 (このIDを非表示/違反報告)
mila.(プロフ) - めぐさん» めぐさん、ありがとうございます。とても嬉しいです。楽しみにいていただけるよう、更新頑張りますね! (2019年11月20日 2時) (レス) id: 488172c492 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:mila. | 作成日時:2019年11月1日 8時