日輪笑顔

6本目 ページ6

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こんな人でも笑うんだ、
しかもちょっとドキッと
してしまった、なんて思っていると








「なぁ、溶けんだけど」














そう言って
私の持つアイスを顎で差して
早くしろと手をだした彼














「はっ、す、すいません！！」







急いでアイスを差し出すと
アイスと引き換えに渡された20円


















彼は立ったまま、その場で
ガサゴソと袋を開け
アイスを取り出した



































うわぁ……おしるこ色の中に
赤いつぶつぶがめっちゃ入ってる














よくそんなの食べるな、なんて
思いながら見つめていると






















「なぁ、椅子。よこせ」






そうこっちを無気力な顔で見つめ
呟いた彼















「椅子、、」





周りを見渡すと、自分のすぐ隣に
もう一つ椅子があった














それを彼に渡すと
さんきゅ、と一言呟き
レジの目の前に椅子を置き
座りながらアイスを食べ出した。





















いや、ここで食べんのかい。












心の中でそんな突っ込みをして
さっきの20円をレジに入れた。




















「あんた、名前は？」







レジをいじっているといきなり
そんな事を言われ
ばっと彼を観ると、
アイスを齧りながら
空の袋を私に差し出し外を見ていた。















「私、キム・A、です。」




空の袋を受け取り答える。


















「ふーん、俺、ミン・ユンギ。」














「ユンギさんですね、はい、覚えました。」











そう私が呟くと、また
ふっと笑ったユンギさん。
そして私の方を見た。



















YG「俺、毎日ここに来てんの、部活帰りに。」




















毎日って













「常連さん…ですね。」














そう私が言った時には、
もうユンギさんはアイスを
食べ終わっていた。









食べんの早すぎない？
何て心の中でユンギさんに問う。















YG「そう、常連さん。じゃまた明日、ご馳走さん。」









そう言ってアイスの棒を何故か
レジの前に置き、ゆっくり立ち上がり
外に出て行ったユンギさん。


















かっこいい雰囲気と
かっこいい顔してんのに
汚い事するなぁ、
何て思いながら
置いて行かれたアイスの棒を観ると




































「あ、、当たりだ。」








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