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【P】涙 ページ9

深夜も0時を回って大人の集まりもおひらきの時間になった。

程よく酔ったルリ子さんとリリーさんは
「じゃあねー」なんて言いながら2人で出て行った。


俺も二人のあとを追いかけて玄関へ向かおうとしたとき
キッチンカウンターの上に置いてあったAさんのiphoneが鳴った。

俺はちょうどキッチンカウンターの隣りに立っていたので
「Aさん、電話鳴ってますよ」とiphoneを手に取って彼女に渡した。
そのとき俺は画面に映し出された「パパ」という文字を見てしまった。

パパ?
一瞬それが誰のことなのかわからなかった。


Aさんは俺から手渡されたiphoneの画面を確認した。
その一瞬・・Aさんの顔が曇ったような気がしたのは気のせいか‥

電話に出たAさんに
「俺帰ります」
的な合図をして玄関を出た。

玄関を出たところで俺はジャケットを忘れた事に気がついて
もう一度部屋へ戻った。

リビングのドアを開けようとしたところで中からAさんの声が聞こえてきた。

泣いてる??

電話の向こうの誰かに怒っている口調で何かを訴えている・・


「もういいわよ!」

そう言って電話を切るとAさんはソファに突っ伏して泣きはじめてしまった。


声をかけるべきか・・・このままそっと部屋をでていくべきか・・

俺は迷って
そのまま部屋をあとにした。

いつも穏やかな彼女をあんなに怒らせるのは誰なのか・・・
パパ・・・?

パパっていったい誰なんだ・・・






ああ・・・
そうか・・・
そうだよな・・・

パパというのがAさんのご主人だと気がつくまで少し時間がかかってしまった。

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作者名:Luna | 作成日時:2014年2月23日 11時

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