【P】女心なんてわかんねぇーよ ページ19
Aさんのダンナの顔が目に浮かんだ
あいつ・・・
俺は聞いてて少し腹が立ってきた。
でも・・・だからだ・・
今朝、Aさんの雰囲気が少し違っていたのは・・
きっとそのせいだ・・・
あいつに抱かれているAさんが目に浮かんだ・・
やめろ!
俺はすぐに脳に指令を送って回線をストップさせた
「ともくんには刺激が強かったかな?」
「俺・・そんなに子どもじゃないですよ」
「いやぁ母親みたいなAさんのそんな話し聞きたくないかなって思ってさ」
母親?
俺にとってAさんは母親か?
そういえばAさんは今朝しきりに「お母さん」って言葉を連発してたよな・・・
母親じゃないよ・・・
「この前さ。ともくんが言ったじゃない。俺に母親がいたらこんな感じなのかな・・ってさ」
そうだ・・
たしかにあの時そう言った・・・
「あの言葉に打ちのめされたって・・・」
「Aさんが?」
「ルリ子から聞いたんだよ。Aさんがそう言ってたって」
「俺・・・褒め言葉のつもりで言ったんですよ・・」
「ルリ子達くらいの年齢の女性ってさ。いろいろ敏感なんだよ」
「・・・・・」
「母親って言われると女性ってことを否定されてるみたいな気がするらしいよ」
あの時なんでそう思ったんだろう・・
母親っていうのはさ・・・心の広さとか包容力とか優しさとか
そんな感じを表したかったから・・そう言ったんだ・・・
Aさんもそう言われて喜んでくれるかと思ってたのにな・・・
ってか
実際あの時
二人共喜んでたじゃん
「おんな心は難しいよな・・・」
リリーさんが顎のヒゲを触りながら言った。
女心なんてわかんねぇーよ・・・
だけど・・・
俺のAさんにたいする感情・・・
それは息子が母親を思う気持ち・・・ではないってことはハッキリと言える
俺はAさんに目をやった。
どうしても髪で隠れているうなじのあたりに目がいってしまう・・・
俺の脳裏にシャットアウトしたはずの映像がまた蘇った。
俺はその思いを振り払うようにビールを一気に飲み干した。
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作者名:Luna | 作成日時:2014年2月23日 11時