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 13-2.一番やっかいなバッタリ ページ20

「もしもしAか」


俺は署内を歩きながら電話を掛けていた。


「どしたのかずくん、私もう着いたよ」

今日は非番で、彼女と久々に飲みに行く約束をしていた。

「すまない、引き継ぎがうまく行ってなかったみたいで少し署に寄ってから行く」

「えー」

「悪い」

「あ、じゃあ先飲んどいていい?」

その質問にはぜひノーと答えたいが、今ここで言い返せばさらに機嫌を損ねられるに違いない。

「飲みすぎるなよ」

「うん。分かってる」

「レモンサワー、2杯までだぞ」

「はいはい、分かってますよ。お仕事頑張ってきてね」

これがシラフの彼女との最後の電話。


カオスの始まりは、その1時間後のことだ。


「…は?」


引継ぎを終えスマホを見た瞬間、声が出た。


伊吹藍Aちゃんとバッタリー!志摩も早く来なよー!待ってるぞー!


そんなメッセージと共に送られてきたのは、野生バカと彼女のツーショット写真。近い。肩組んでるなこれ。


てか、


「2杯以上飲んでじゃねぇか!」


その写真に写りこんだ4つのジョッキにツッコみ、署からタクシーに乗って移動。


そして、


「志摩何にするー?あ、とりあえずビール?」


今のこのカオスに至るというわけである。


「…飲まない。帰る」

「え!ちょっと何でよ!俺3人で飲み会しようって言ったじゃん前!」

「いいか?お前が言ったのは『しよう』ではなく、『したい』だ。そして俺はそれに対して同意していない」

メニューを見ながらギャンギャン吠えてる伊吹を軽くあしらう。

「えー、なんでよなんでよ!え、ねぇねぇAちゃんはー、帰りたいー?」

「ううん、のみたい。かずくんと、いぶきさんと」

あろうことか彼女に話を振る伊吹。

「俺もかずくんと、いって!」

「A、お前飲みすぎ。顔が熱い。眠いだろ?」

「…うん、ねむい」

何か変なこと言ってる伊吹の顔をメニューで叩いた後、手の甲で彼女の頬に触れる。あっついな。


よし、作戦決行だ。


「伊吹」

「ん?」

「Aの代わりと言っちゃあなんだが、飲み仲間を用意した」

 13-3.自業自得ですね→←13-1.これが噂のカオス



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設定タグ:MIU404 , 志摩一未 , 星野源   
作品ジャンル:恋愛
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結城(プロフ) - 伊吹さんの方からやってきましたがやっぱりため息でますー(//∇//)たまたま早起きして読んでいたのですがにやにやとため息でバッチリ目が覚めました!ありがとうございます^ ^ (2020年9月4日 5時) (レス) id: 3f7c57052f (このIDを非表示/違反報告)
MAYU(プロフ) - ありがとうございます。楽しみにしてます(*^^) (2020年8月28日 1時) (レス) id: 68cb4525c6 (このIDを非表示/違反報告)
リトルバード(プロフ) - MAYUさん» MAYUさん!初コメント&リクエストありがとうございます!今書いていますのでもう少々お待ちいただけると嬉しいです! (2020年8月27日 23時) (レス) id: fd0b490cca (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃 - 志摩さんリクエスト。恋人夢主。志摩がお世話になってるからと紅茶のシフォンケーキを焼いて4機捜に差し入れしに行く話し。上司である桔梗にはゆたか君達と食べる用に別に用意。夢主のケーキに癒される志摩さんの話しお願いします。 (2020年8月25日 14時) (レス) id: 9070337cc8 (このIDを非表示/違反報告)
こな(プロフ) - リクエストです!ナイトプールで事件発生。404が現着。ヒロインに遭遇。水着ガン見。伊吹にぶちギレ志磨さん。伊吹に言わせたいのが、ヒロインちゃん、おっきいのね。ってな感じです。笑 (2020年8月24日 12時) (レス) id: 3a7ce308f1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:リトルバード | 作成日時:2020年8月5日 0時

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