ノスタルジア 瞳の中の暗殺者【名探偵コナン】

281 ページ37

貴女side

コ「ここ、夜はクローズで誰もいないんだ！姿を見せても大丈夫だよ」



そうコナンくんが言っても犯人は姿を出さない



コ「随分用心深いんだな…でももう隠れたって無駄さ！奈良澤刑事が残したメッセージの、本当の意味がわかったからね！彼が死に際に左胸を掴んだのは、警察手帳を示したんじゃない！心を指したんだ！心療科の文字のひとつの、心をね…そうだろ？風戸京介先生…」




『え…』



記憶がなくなったせいで推理する気力も起きなかった



だけどまさか…わたしの主治医(？)の、風戸先生が犯人だなんて…



すると陰から犯人がでてきた




『っ！！』


本当に、風戸先生が犯人だったんだ…



風「いつ私だとわかった！」




コ「最初におや？って思ったのは、電話のことを思い出した時さ！右利きの人間は、まず左手でボタンを押さない…そう、あんたの利き腕は左手だったんだ！」

(※265話を見てね！by作者)




風「なるほど、そいつは迂闊だった…」



コ「7年前、あんたは東都大学附属病院で若手ナンバーワンの外科医として活躍していた…ところがある時、あんたと仁野さんが共同で出頭した手術で仁野さんは誤ってあんたの左手首をメスで切ってしまった…その事故のせいであんたの黄金の左腕と呼ばれた腕は落ちてしまった…プライドの高いあんたはメスを捨て、外科から心療科へ転向することにした。以来、これもプライドのためか、左手を封じ、右利きとして過ごしてきたんだろ？」



コナンくんはいつものコナンくんじゃない話し方で犯人に推理を話している



この口調…この言い回し…どこかで…




風「その通りだ！まさか電話のボタンを押しただけで気付かれるなんて思わなかったよ…」



コ「心療科医師として米花薬師野病院に移ったあんたに、1年前仁野さんとの間に何かがあった…」



風「再会したんだ！偶然にな！誘われるままやつのマンションで飲んだ…酔った私は6年間抱き続けた疑問を奴にぶつけた…あの事故はわざとだったんじゃないか、と…そしたら奴は笑いながら『お人好しなんだよ、お前は…』そう言ったんだ。やはりあの事故はわざとだった、と知った時…その時だ、私に殺意が芽生えたのは…」



風戸先生は思い出しているかのようにその時のことを話した



風「奴は丁度手術ミスで訴えられていて、自 殺の動機は充分だった…案の定捜査は自 殺ということで終結したよ…」




自 殺にみせかけ仁野さんの後ろから右の頸動脈を切った、と。

282→←280

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す