ネモフィラを君に-side story-

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深澤side


なんでこの時期かなぁ



今日の日直は俺と照

数ヶ月に1度あるかないかの組み合わせだった



照と移動教室に教材を運びながら話す


「照はクリスマスどうするの？」


何も話さないのも不自然だし、かと言って何を話したらいいのかわからない



俺達って何話してた？


『うーん、特に予定ないし……あ、スカイツリーでクリスマスのイベントやるみたいだから行ってこようかな』


「そっかー」


いやそっかじゃないだろ俺！

もっと反応してやれよ



思えば照とはここ数年クリスマスはいつも一緒に過ごしていた


俺はクリスマスに彼女と予定があると考えているからか照は何も聞いてこない



『そっち重いだろ、貸して』


俺が持っていた教材から重い本を数冊取っていく


「え、照重くなるじゃん」


『トレーニングだよ！それにふっか腰悪いだろ？』



ポンポンと頭を撫でて少し前を歩く照に懐かしさを感じる



こうされたのは俺が告白されたと照に伝えた日



たった1ヵ月なのにすごく昔に感じる






懐かしい感情が、正確には抑えていた感情が蓋を開きそうだった

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