GUILTY 〜それでも愛してる〜＊岸優太＊

罪＊8 ページ8

Aさんとの待ち合わせは20時




あの日、Aさんと出会った街の最寄り駅へ




駅へ着くと駅前のチェーン系の居酒屋にもういると連絡があった





(こんな所入るんだ…)




店の前まで行くと本当にどこの駅前にもある大手のチェーン店系列の居酒屋で、、1歩踏み入れると学生さんやサラリーマンの安居酒屋特有の喧騒と雰囲気に包まれていた





「っらしゃいませー！！」とやけに元気な店員さんに案内されると端っこの方でちょこんと座る彼女を見つけた




自分で指定したのに小さくなって1人で待ってる…(笑)




「お待たせしました。」




『あっ、岸くん！』




俺を見つけて完全にホッとしてる…(笑)






『生でいい？？』




座るなりいきなりそう聞かれて




「えっ、あっ、はい。」




勢いに圧されて答えてた。




『じゃあ生中2つで！！』





「かしこまりましたｰ!!」と店員さんが消えるとすぐジョッキを手にして戻ってくる





『じゃあとりあえずお疲れ様〜(笑)』




恥ずかしそうにそう笑う彼女が差し出すジョッキに自分のを合わせて乾杯した






「なんか意外っす…。」





『え？何が？』




おつまみのメニューを真剣に見ながら聞き返されて





「こうゆう所、来なさそうだから」





『うん。来ないよ。全然慣れてないし落ち着かない(笑)』




「えっ？じゃあ何で…？」




今度はこっちが聞き返す





『私らくらいの年代になるとこうゆう所で無邪気に飲めないからね〜。実は来てみたくて、、岸くんと一緒なら浮かないで居られるかなって(笑)』




「いや、全然大丈夫ですよ！」





『本当？？それは良かった(笑)あっ、すいません〜！』




再び店員さんを呼んで真剣な表情でおつまみを注文していくAさんがなんか可愛くて…




「ぷっはっ！(笑)そんな真剣に頼まなくても…」





『だってもう来れないかもしれないなら厳選しないとー！』





「いつでも付き合いますよ。俺。」






『ありがとう。優しいねぇ〜岸くんは！』






(俺はけっこう本気で言ってるんだけど…)





2人で飲み始めたはいいけどなんせ周りがうるさくて、、、



『え？ごめん、なに？』




「だから、、、」




とお互いの声が聞こえにくくて自然と距離が近くなる




そんな事が1時間くらい続いたら突然に




『やっぱダメ！もうギブ!!岸くんまだ時間大丈夫なら店変えよう!!』




とAさんが立ち上がった

罪＊9→←罪＊7

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す