GUILTY 〜それでも愛してる〜＊岸優太＊

罪＊46 ページ46

HOTELを出てタクシーに飛び乗りスタジオへ向かってもらう


HOTELのエレベーターに写る自分の姿があまりにも情けなくて泣き腫らして真っ赤になった目もグズグズになった鼻も見られたくなくて深くフードを被ったまま背もたれに体を預けた


何にも言い返せなかった


全てが彼女の言う通りで


俺は彼女を支えてるつもりで本当は甘えてたんだ


向こうがどれだけ大人で俺がどれだけ子供なのかを思い知る


どんな想いであの人が別れを切り出したのか


考えるだけでまた涙が込み上げて更に深くフードを被り何度も袖で拭った


あと少し、もう少しだけ、、スタジオへ着いたらちゃんとするから、、


だから今だけは、、、ただの男でいたい


スタジオへ戻ると


「「「岸くん…っ！！」」」


「優太！！お前どこ行っとったん!!!」


一斉に皆に詰め寄られて膝をつくとガバッと頭を下げた


「みんな、マジでごめん…!!俺…っ！」


「ちょっ！岸くん顔上げて」


海人が慌てて肩を掴んで顔をあげさせようとしたけど


「いや…俺、本当に最低な事したから。みんなに申し訳ない…」


「優太、ええから顔上げろや。」


「そうだよ。まずちゃんとワケを聞かせて？」


廉といわげんの優しい声に顔を上げるとみんなが心底、心配そうに見下ろしていた


「岸くんがリハ抜けるなんて理由があったんでしょ？」


グウジさんがしゃがんで俺を覗き込み聞いてきた


「俺…好きな人がいる。」


俺はAさんとの出会いから今までを皆に話した。


もちろん、旦那さんがいる事も、、それを承知で好きになった事も。


今のいま、別れを告られて来たことも


「岸くん、、、バカだなぁ…」


今まで口を開かなった紫耀がボソリと呟いた言葉に何も言えなくて俯いた


「ホント馬鹿。」


いわげんも呆れた様に呟き


「ごめん…。」


「ホンマにアホやな。そんな面倒臭い相手に惚れるなんて」


そう言いながら廉に肩を抱かれ顔を上げれば


「優太がネイリストと知り合ったとかおかしいと思っとったんよ。な？神？」


「そーそー、絶対何かあるって言ってた通りだった(笑)」


グウジさんも反対側から肩を抱いてくれて2人に抱えられるように立ち上がった


「でも岸くんはちゃんとケジメつけてきたんでしょ？」

紫耀に聞かれてコクリと頷けば静かに頬を雫が流れた


「あぁ〜あぁ！もうこれやから初代リーダーって言われんねん。」

廉に抱きしめられるとみんなが背中をさすってくれる

みんなありがとう…

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