GUILTY 〜それでも愛してる〜＊岸優太＊

罪＊34 ページ34

会えない１ヶ月を埋め尽くすように心も体も重ね合わせてもう何も考えられないくらい彼で満たされていた




隣で静かな寝息を立てる彼を見つめてはまた涙が込み上げる




どうして涙が出るのか自分でもわからない



満たされ過ぎて怖いから？



それとも夫への罪悪感？



色んな感情がぐちゃぐちゃになって後から後から溢れる



「……1人で泣くなって言ってんのに。」



寝ているはずの君に声をかけられ驚いて見下ろせば



呆れたようにため息を付いて起き上がった




『泣いてない。』



「イヤイヤイヤ、そんな言い逃れ出来ると思う？」



『だって、、わかんないもん。何で泣いてんのか聞かれても答えられない』



「うん。分かった。じゃあ聞かねーからこうさせて。」



そう言った彼の腕が伸びてきて優しく後頭部を包むとそのまま素肌の胸に引き寄せられた



岸くんの体温をダイレクトに感じて鼓動が聞こえ絡まってた感情が紐解かれて行く



『夫と、、話したの。これからの事』



「うん。」



『でもダメだった。子供も今は全然考えられないって、、だから───飛び出して来ちゃった。』




思い出すミツの悲しそうな顔



彼を裏切っている私が泣く資格なんてあるんだろうか…




胸の中にジワりと苦いものが広がり下を向く



「そっか、、頑張った。頑張った。エラい！エラい！」



ガシガシと思い切り頭頂部を撫で回しながら言われて




『ちょっ、と！もう！！』



と、胸を押し返しながら、どん底の私を岸くんなりに慰めてくれようとしてる優しさに救われた




「俺が居るよ。頼りねーかもしんないけど俺はAの側にいる。」



真っ直ぐに見つめて急にそんなことを言い出すから



『生意気。100年早い！』



思い切りほっぺをつねって言ってやった




「イッテェーー！！」



部屋中に響く声で叫んだと思うとベットを転がり回ってる(笑)



ありがとう。君が居てくれて本当に良かった。

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