GUILTY 〜それでも愛してる〜＊岸優太＊

罪＊27 ページ27

夜が明けたばかりのまだ薄暗い時間ベットで眠る愛しい寝顔にキスをして足早にホテルを出た





始発が走り出したばかりの街は人影もまばらで人目につかず自宅へ戻れた




背徳感と高揚感、、、



後ろめたさはあるのに愛しさと嬉しさがそれを上回り思い出すだけで鼓動が跳ね上がる




どうしようもなく彼が好きだと自覚してしまえばもう止められなくて



私達は時間の許す限り逢瀬を重ねた




会うのはいつもあのホテル




彼の仕事が終わったあとにホテルのバーで待ち合わせて1杯だけ飲んだらそのまま部屋へ行く



肌を重ねれば重ねるほど大胆に貪欲になっていく欲望は止まらない




だけど、、そんな日々も永遠には続かない




『あのね、、しばらく会えないかも、、』




いつものホテル、ベットの上で彼の腕に包まれてこれ以上ない幸せを噛み締めながら切り出した



「え…？どうして、、？」



途端に不安そうな瞳を向ける君。




私はいつもそうだ




『ごめん…。言わなきゃと思ったんだけど今週末あの人が帰ってくるの。』



「あ、そういう事…。」




言葉が足らず彼を不安にさせてしまう




『ゴメンね…』




「何で謝んの？何ヶ月も会えてなかったんだから良かったじゃん！」




そう笑う君を見て押しつぶされそうに苦しい



『岸くん 、、ゴメン…っ。』





こんな日が来ることなんて初めから分かってたのにそんな簡単な事も見えないほど私はあなたに溺れていた





「もう謝んないで。言ったでしょ？寂しい時は俺を利用してって。だからAさんは何も悪くないから。」




彼を1番傷付けているのは自分なのに彼の胸に強く頭を埋めて泣いている私はなんてズルいんだろう






泣きじゃくる私を岸くんは何も言わずに優しく頭を撫で続けてくれた

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