眠りにつくまで(おついち) ページ32
ーーー今日も1日、お疲れ様ーーー
入浴を終え、寝室へと続くドアをそっと開ける。間接照明に照らされた薄暗い部屋を進み、彼が寝ているベッドをそっと覗き込む。2人で寝るには少し広めのベッドにちゃんと私の寝るスペースを空けて気持ち良さそうに眠る彼。そんな寝ている彼を起こさぬよう私はそっとベッドに潜り込んだ。彼が私より先に就寝した後、私だけの秘密の時間が始まる。秘密と言っても大した事をする訳でなく、私が明日頑張る為の活力を貰う言わば癒し時間だ。
「今日もお疲れ様でした」
返事の無い彼にそう呟いてから彼の頭を撫で、ゴムが解かれた少し長めの緑色の髪を指先に絡める。普段髪を後ろ手に一本で縛っている為、髪の毛に少し癖が付いている彼の髪。指先に絡めた髪を解き、その手で頬を摩る。頬から唇、顎から首筋へと指先を動かして彼の輪郭を確かめる。
「ん・・・」
動きがくすぐったかったのか小さく唸り声を上げたが、再び規則的な寝息のリズムに戻る。
「ふふ」
そんな仕草が可愛くて、彼の手に私の手を重ねてそっと彼の唇に口付けた。一度寝てしまうと滅多なことでは起きない彼だからこそ、こうして思いのままに触れられる。勿論起きている時も触れるのだが起きている時とは違う反応が見れて面白い。
「さーて、私も寝ようー」
触れたいだけ触れた癒しの時間を終え、私は欠伸を1つした。
【NEXT】
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アルバ - コメント有難うございます!殆ど自己満足みたいな文章で申し訳ない感じですが、そう言って頂けると嬉しいです!また温かいお言葉有難うございます( ´ ▽ ` )毎日猛暑ですが、ななしのゴンベイさんもお体に気を付けて下さいませ。 (2018年7月18日 23時) (レス) id: 5ec2af47b2 (このIDを非表示/違反報告)
ななしのゴンベイ(プロフ) - 確りとした世界観と、読みごたえある文章に惚れ込みました。日々の癒しとして、これからも愛読させていただきます。日差しが厳しくなって参りましたが、お体には気をつけて執筆活動を楽しんでください。 (2018年7月18日 5時) (レス) id: 5d365d193a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アルバ | 作成日時:2018年6月19日 12時