戦いの女神、怪奇現象を多分解き明かす！

その２６　過去形なのね……。　　by華恋 ページ27

ー10分後ー


アイテムはなかなか見つからない。

私はふと思いついて、社長に耳打ちした。

「いいね！……でも、人が沢山いるよ。」

大丈夫。私には必殺技があるのだ。

大きく深呼吸し、思いっきり叫ぶ。

『ゴrrrrrrrrrリラが来たぞー！！』

「ゑ！？……咲紗ちゅわんを口説いている場合じゃない！一緒に逃げよう！」

「仕方がないな〜今回だけはカオスワカメの言うことを聞いてあげるよ。」

皆、急いで安全地帯へと逃げていく。

『……邪魔をするものはいなくなった。』

「唐突な悪役感。」

椿が言う通り、確かに私の今のセリフは悪役感満載であった。

もう一つ言ってみるか。

『人がゴミのようだった……。』

「あ、過去形なのね。」

華恋が言う。

なんか少しセリフを間違えた気がするけど、大丈夫だと思う。多分。


＊＊＊


「木の下を見てみたけど、何もおかしなところはないよ。」

社長が私に報告してきた。

『少し掘ってみたらどう？結菜に好かれるよ！』

結菜にきこえないようにこっそり言うと、社長はやる気が出たようだ。

「頑張りますっ！」

全く。この社長は本当にわかりやすいんだから。


＊＊＊


ー3分後ー

「なんだこれ。」

社長が何かを“ここ掘れワンワン”した。

『天然石かな？』

「これは……多分、翡翠だ。」

社長が分析した。

どうしてそんなものがここに？

「これ、何かの一部じゃない？」

かぐやが閃いたようだ。

言われてみれば、そうかもしれない。

「確かに。何だろう。」

社長は、「考える人」になってしまった。

その２７　どれどれ……うん、わからない！　　by林→←その２５　攻撃と意識を両方止めろ！　　by華恋

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す