【◇】年下はお断りです

年下34 ページ35

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張り詰めた雰囲気。

それを破ったのは…





「……まあこの前よりは着実に良くなってるよ」

「やったぁ！！」





喜びのあまりバタンと手をバンザイにしてそのまま床に倒れると

「だらしない」と一喝。






「だって小湊が褒めてくれることそうそう無いし！」

「……さっきのって褒めてたの？」




「めちゃくちゃ褒めてた！」というと「なんか高野が可哀想に見えてきた」と深刻な顔で返される。





……いやあんたのせいだからね！？





「それにしてもよく短期間でこんなにできるようになったね」




「学校でもやってたんじゃない？」と聞く小湊に「うん」と頷くと「珍しいこともあるんだ」とクスクス笑われた。






……何でみんなして珍しがって…！！




一人で拗ねてむくれていると「まあ」と再び口を開いた小湊。







「そんな珍しいことする理由聞きたいけど、絶対言ってくれなさそうだもんねー」






笑いながら言っている時点でコイツはだいたい予想がついてる。





ずるい。

そんな挑発されたら私が話すってわかってて言うなんて。







「……言わないから」








「……あそ」と言った小湊はちょっと驚いているよう。






あんなこと本人に言うのなんて柄じゃないし。

それに小湊にうまい具合に引っ張られてしまうのも嫌だった。






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