【◇】年下はお断りです

年下32 ページ33

御幸




部活終わってもマネ室の電気が点いてるな…と思って覗いてみたら

中に問題集のようなものと格闘しているA先輩がいた。





「先輩」

「……げ」

「うわ、第一声が『げ』って(笑)」

「だってどうせあざ笑うんでしょ」




再び問題に向き直った先輩に「確かに、先輩が勉強してるの初めて見たかも」と言うと「ほらやっぱり！」と半ギレされた。




「でも去年は勉強なんてそんなにしてなかったのになんかあったんですか？」

「……別に、補講受けたくないだけ」

「去年だって出来なかったら補講っていうのありましたよね？」

「……去年は簡単だったのよ！」




「えー本当かな？」とちょっと顔を近づけると「ちょっ！近い！離れてよ！」と案の定真っ赤な顔で言われたので「本当のこと言うまで離れません」と返す。




「わかった！言うから！」



にっこり笑って「はいどうぞ」とうながすとめちゃくちゃちっちゃい声で「小湊が…」と言った。


……亮さん？





「亮さんがどうしたんですか？」

「……自主練削って勉強教えてくれてるからちゃんと結果出したくて」




なるほどね、と口では言ったが

本音を言うと亮さんね、という思いが強かった。






……まあでも、そーゆーとこに惚れたんだよな







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