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今日は父親と一緒に王宮に向かった。
「A、お前がここで我儘娘と言われているのは知っている。嫌だったら耳をふさいでてもいいからな。」
『大丈夫ですわ。私は婚約を解消されれば私は此処に来る事はないですから。』
「本当にそれでいいのか?」
『はい。私は全ての勉強を終えてますが私はレオナ様の婚約者である事を辞退します。』
「そうかい。でもね、レオナから君との婚約の事について話をしたんだ。レオナは婚約破棄するつもりはないって。」
『レオナ様が?それは何かの勘違いではないですか?』
「もうすぐあるマジフト大会をチェカが見たいと言っていてね。君も一緒に見に行くといい。」
『それは国王としての命令ですか?』
「いや、レオナの兄として君に見に行ってほしい。」
『……分かりました。』
「うん。チェカの事も頼むね。」
『はい。』
Aは仕方がなく行く事にした。
マジフト大会当日、チェカと一緒にNRCに行きマジフト大会の会場に向かう途中騒がしかったが問題なく会場についた。
『チェカ様、護衛の人達の言うことを聞いてくださいね。動く時は私か護衛の人に一言声をかけてください。いいですね。』
「うん。分かったよ、A姉たん。」
『よろしくお願いします。』
Aはチェカに言い聞かせているのを護衛達は嫌そうな顔をしていたが気が付いてないふりをしていた。
マジフト大会が始まってAはエキシビジョンで出てきた監督生が女の子である事を知った。
『(レオナ様もラギー君も監督生が女の子であることを教えてくれなかったわね。まぁ、教えたら何かするとでも思ったのかしら。そんなわけないのに。)』
Aは二人の考えに少し呆れていた。
そしてレオナとラギー達が出てきてサバナクロー寮の全員が傷だらけなのを見てオーバーブロットをしたんだと分かった。
『(やっぱりゲーム通りに進むのね。)』
Aは早めにレオナと婚約破棄できる様に動こうと考えた。
マジフト大会が終わって帰る準備をしていると隣にいたはずのチェカが居なくなっているのに気が付いた。
『チェカ様は?!』
「!!どうしてちゃんと見てなかった!」
護衛の一人がAに怒鳴った。
『誰に向かって言ってる!!?』
Aは我儘な自分を演じていた。
『まぁいいわ。今はチェカ様を探さないと。貴方達は会場の入り口でも探してなさいよ。』
「貴女に我が国の大事な人を任せる訳には…」
「おい、やめろ。」
一人の護衛が止めた。
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作者名:彩夏 | 作成日時:2024年3月20日 0時