東卍の白豹Part2

70話:海3 ページ23

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俯いて、表情が伺えないから皆が心配そうに
雪の周りに集まった



龍宮寺「おい雪、大丈夫か＿＿＿」

『＿＿＿＿』



ガァァンッッ＿＿＿＿！！





全「「！？」」



ドラケンが雪に声をかけたのと
雪が動いたのは同時だった


雪は近くにあった柵を思いっきり蹴った
鈍い、けれど高い音が響いて全員が肩をビクッとさせた

雪は完全にキレていた
さっきはマイキーが前に出たから良かったものの
怒りが自分の中で暴れ回り外に出せずにいた




『アイツら＿＿＿女だからってナメやがって！！
何が啼かせてやるだ？
侮辱しやがって...っ！！』

万次郎「えっと...ユキ？落ち着こうぜ？
柵、凹んでる」


ヒエッと誰かが言った

それでも雪は怒りが収まらないのか
罵倒を続ける




『誰があンな不細工の粗チンでイくかっつーの！！』

一虎「はいはいはいはい一旦黙ろうか！？雪！！
それ、女の子が言っちゃ駄目なやつ！！」


片割れの一虎が雪を抑え込みながら宥め出した




場地「どうするよ？やっちまう？」

一虎「いいね、あの人数なら瞬殺だろ
ってオイ！暴れんなって雪！」

三ツ谷「やめとけ、もう行っちまった
ってか雪の口からそんな言葉聞くと思わなかったわ
綺麗な顔してんのにエゲツねぇ事平気で言う...」

林田「オレはバカだからどっちでもいーぞ
つーかアイツら命拾いしたな」

龍宮寺「命拾い？どういうことだ？」



林田「オレ...この前見ちまったんだ
雪がナンパされてたから助けに入ろうと思ったんだけど
その前に雪が相手の男の急所思いっきり蹴り上げて
倒れた所を踏みつけて罵倒してたとこを...」






雪の蹴りの威力はみんな知っていた

だから、もし急所を蹴られたらどれだけ痛いのか
イメージがついて、全員がサァーっと血の気が引いて
寒くなった、ついでに足も閉じた



一虎「マイキーが止めに入ってなきゃ
アイツ今頃死んでたんじゃね？」

三ツ谷「確実に男としての尊厳ごと潰されてただろ...」

場地「ワカ君の教えがしっかり生きてるな...」

『くそっ、アイツら後でゼッテェ殺す！！
“狩り”の許可頂戴、マイキー』


万次郎「どうしよっかなー」

『マイキー！！』





収集がつかなくなりそうな予感がしたドラケンが
呆れた顔をして言った



龍宮寺「...全部原チャ乗ってるマイキーが悪い」

全「「間違いねー！！」」

マイキー「はあ？何それ！！」

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