63話:白豹と狂犬 ページ16
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記念撮影を終えた後
雪はすぐさま9代目黒龍の本拠地へ向かった
ちなみに特攻服は脱いだ
アレは決戦当日にお披露目するつもりだから
今の格好は、煌道連合時代の兄を思わせる格好をしていた
白い、長い外套が風で靡く
“黒龍天現寺総本部”と看板が掲げられた廃工場一帯に
聞き慣れないバイクのコールが響いた
その音に斑目獅音はピクリと眉を顰めた
斑目「誰だウチのシマで騒いでる奴は!!」
「獅音さん、オレらが片付けてきます!!」
斑目「口動かす暇あんなら早く動けや!!
さっさと行け!!」
「はい!!」
下っ端達が急いで外へ出ていった
それからすぐの事だった___
外から男の悲鳴とうめき声が聞こえてきた
それはついさっき飛び出していった下っ端達のモノで
流石にその異常に気付いた斑目が警戒をして臨戦態勢を取る
するとすぐに工場の入口に人影が見えた
返り血で所々赤く染まった白い髪に
気怠げに伏せられた紫の瞳
その瞳は獲物を捕らえた肉食獣の様にギラついていた
ゾッとする程に美しい、綺麗に整った顔に
笑みを浮かべていた
『お初にお目にかかるナ、白豹が直々に挨拶しにきたぜ?
9代目黒龍総長、斑目獅音』
斑目「白豹だと...?オマエがイザナの言っていた___」
『イザナ...そうか、9代目だもンな
イザナの顔見知りなのは当然か』
斑目は雪の姿を見て思う
斑目「(コイツがイザナの言ってた白豹?
タメ張れるぐらい強くて未だに勝敗が決まってない?
嘘だろ、こんな細くてヒョロヒョロの女が?
白豹っつーよりかはチビネコじゃねぇか)
オイ、何の用でウチのシマ荒しにきた
外にいる奴はどうした
返答次第じゃ殺すぞ?女だからって容赦はしねぇ」
『ふぅん、“狂犬”って聞いたからなりふり構わず
突っかかってくるかと思ってたケドしっかりお話できるンだ
ちゃんと“総長”の顔できるンだな
外にいる奴ら?あぁ、あの烏合の衆のコトか?
見た方が早いンじゃねェの?
だぁいじょうぶ、背中から襲ったりなンてしねェよ』
“今はナ”なんて含みのある言い方をする雪
それにあまり気乗りしない斑目だったが
外の様子が気になるのも確かで
舌打ちをしながら入口へ向かった
斑目「!?」
外を見ると20人程の男、殆ど高校生だった奴らが
1人残らず地面に倒されていた
下っ端とは言え弱くはない、寧ろ強い方だ
それをたった1人で、この短時間で全員倒された
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来羅(プロフ) - らっこ星人さん» コメントありがとうございます!続編はある程度話書いてから公開する予定です!もう暫くお待ち下さい! (2023年2月12日 16時) (レス) id: b52bee30b8 (このIDを非表示/違反報告)
らっこ星人(プロフ) - いつもこの作品を楽しみにしていて、楽しんで読ませてもらっています。これからも頑張ってください!ところで、続編がパスワード掛かっているのはある程度書いてから公開するということですか?そうでなければパスワードを教えてほしいです! (2023年2月12日 15時) (レス) @page49 id: 60908efb0f (このIDを非表示/違反報告)
鈴桜(元シオン)(プロフ) - マイキー、エマ〜〜二人とも、喧嘩しないでぇ……二人ともが、夢主を思ってるのはわかるよ… (2023年2月10日 21時) (レス) @page47 id: aaf368f7e9 (このIDを非表示/違反報告)
来羅(プロフ) - 鈴桜(元シオン)さん» 早く最初の世界での話を書きたいです!夢主はまだ暫く眠り姫状態ですね!多分続編行ってから目覚めます! (2023年2月9日 20時) (レス) @page45 id: b52bee30b8 (このIDを非表示/違反報告)
鈴桜(元シオン)(プロフ) - 来羅さん» 最初の世界観複雑ですね……夢主、早く眼を覚めて!!初代黒龍暴走してしまうよ。東卍も!! (2023年2月9日 17時) (レス) @page45 id: aaf368f7e9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:来羅 | 作成日時:2023年1月29日 12時