【REBORN！】生徒会長は並盛最強の女！？

１０話　野球少年の苦悩は… ページ12

Aside



「山本君が屋上から

　飛び降りようとしてる…！？」


教室に来て朝一番に聞いた

その報せに驚愕した直後、

私はハッと昨日の出来事を思い返した。


委員会で使う議案書の編集や

新聞部の取材やらの生徒会長の仕事に追われ

私は下校が遅くなったんだ。



＊ ＊ ＊



『今日は思ったよりも遅くなっちゃった…

　体育祭の種目決めの書類も

　早めに提出したいし…』


夕日も半分以上沈んで

薄暗くなった窓の向こうを見て

ため息をついた。


そしておもむろに下駄箱を開けると

７通の手紙が入っていた。


──つまりはラブレターだ。


『……これの返事も書かないと…』


好意をもってくれるのは純粋にうれしいけど

私には恋なんてものまだ分からない。


その人のことを考えただけで

胸が苦しくなったり

涙を流したりするなんてことあるのかな？


友達に置き換えればよく分かるけど

１人の異性に対してなんて……分からない。


だから全部断ってるんだけど、

猫をかぶった姿とはいえ

自分を好いてくれる人を傷つけるのは

気が引ける…。


それらの手紙をカバンにしまって

学校を出ようとした。


そんなとき──…


『う…っ！…つぅ……』


『ん？』


校庭から何か物音が聞こえた気がして

気になって少し覗いて行こうと思ったんだ。


そこで──…


『や、山本君！！？』


無茶な自主トレのせいで

右腕を骨折してうずくまった彼に会ったんだ。


『ん…っ如月…？』


額に良くない汗をかいた彼は

苦しそうなうめき声をあげながら

薄目で私を見た。


早く病院に…！


『待ってて！

　すぐに病院に連れて行くからっ！』


大事にならないように、私は急いで

救急車ではなくタクシーを呼んで

待ってる間に応急処置をして病院に向かった。


そのあとも家まで付き添ったんだけど、

そのときはどこか思いつめたようで

いつもの元気がなかった。



＊ ＊ ＊



「私……山本君に会いに行くっ！」


すると、私に同調して

クラスのみんなも後から屋上に向かった。


この人望の厚さ……


やっぱり、山本武は

このクラスに居なくてはならない存在だ。


そして、屋上にて──…


「山本君っ！バカなことはやめて！！」


みんなを代表して

私はフェンスの向こうの彼に呼びかける。


一時の感情に流されて

大切なことを見落としちゃいけない！


＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊


続く

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ラッキーポイズンクッキング　←何がラッキー！？Σ(=□=;)ｂｙツナ

溶解さくらもち☆　さあ、今こそ扉を飛び出そう！

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