【地縛少年花子くん】七不思議が零番目あやかし神社 (ページ5)

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寧々「…本当にただの変態幽霊じゃないのね？」

『へ､変態…くふふっ!』

ヤシロの発言に得意気に説明をしていた
花子くんの表情が固まる

"もういいサヨナラ" とスウっと消えそうになる花子くんを引き留める

寧々「わーうそうそ
男の子の花子さんかっこいいよねー、蓮！」

『そうだな…花子くん凄くかっこいいよ』

花子「かっこいい…」

花子くんはメモとペンを持ちながら

「それじゃーお名前と願いをドーゾ！」

って便乗

寧々「高等部一年A組八尋寧々です！
好きな人と今すぐ両思いになりたいです！」

花子「ヤシロね願い事は恋愛成就

君は？」

花子くんがメモを取る。

『へ､僕？
僕はヤシロの付き添いに来ただけだし…
願い事はないよ』

花子「えー? そうなの?
じゃあ…名前だけでも教えてよ」

僕に近付き頬に花子くんの冷たい…体温を感じない手が触れる

僕はその手を優しく握って花子くんに
少し悲しそうな表情で言った

『名前？柚月蓮だ
宜しくね､花子くん』

花子「……!! 蓮…？」

その表情が昔のAに良く似ていた
今だって…姿も､殆(ほとん)ど変わらない

偶然なのか? …今はまだ分からないな…

『花子くん､大丈夫かい…?』

僕は心配になって下から顔を覗いた

花子「あ､いや…その…大丈夫! //

そ､それで､ヤシロ相手は?」

寧々「二年の源先輩!
かっこよくて、頭も良くて誰にでも優しいすごい人学園の王子さまなの!」

花子「へぇー…」

花子さんにスマホの写真を見せながら話すヤシロ

僕は『(この人凄く苦手だな…)』なんて心の中で思いながらスマホの写真を眺めていた

花子「わかった君の願いを叶えよう」

寧々「やったあ!」

花子さんの発言にパァと喜ぶヤシロ

.

寧々「花子さんってどうやって願いを叶えるの?
やっぱり特別な道具を使うとか?」

花子「そーそースッゴイの持ってんだ」

寧々「すっごいの!?」

花子「はい」

　花子さんが出したものは…ボロボロの本

『(ハウツー本…しかも古いな)』

僕は花子くんが取り出した本を眺めていた