14話 ページ16
You,side
おかしい。
ベルモットを降ろした俺は、運転しながら考えていた。
公安がスナイパーを使うか?
いや、そんな回りくどい事はしないはず。
だとすれば、今回目をつけられたというのは、
公安ではなく、
FBI
だが、何故日本にFBIが?
pruuuuuuuu
スマホに着信が入り、ワイヤレスに切り替え、イヤホンを耳につける。
「はい。」
冠城「来栖くん、これから時間あるか?」
「ええ、大丈夫です。」
冠城「少しこっちに来れないか?」
こっち、というのは警察庁だ。
「分かりました。」
何かあったのか?
俺は、信号を左に曲がった。
「冠城さん、何かあったのですか?」
冠城「あぁ、早めに伝えておこうと思ったな。」
「何ですか?」
冠城「公安部からの協力要請だ。」
「今度は何を?」
冠城「明々後日、東京サミットが開かれることは知っているな?」
「はい。エッジ・オブ・オーシャンで行われるという。」
冠城「あぁ。それの警備の要請だ。」
「分かりました。」
冠城「東京サミットは、我々も動く。」
東京サミットは、テロの標的になる確率が高い。
我々『国際テロリズム対策課』はこういう時の為に設立された。
冠城「少しの間忙しくなると思うが頼んだぞ。」
「はい。」
冠城「警備は明日。ゼロの降谷くんも来る様だ。」
「降谷もですか、!」
冠城「あぁ、悪いが、頼んだぞ。」
明日会えば、俺が『TRT-2』に所属していることも気付かれるだろう。
気付かれるのがそこまでなら良いのだが。
俺は、早足で公安部の前を通り過ぎた。
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作者名:Autumn | 作成日時:2019年6月23日 16時