E組一の問題児 (ページ35)

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｢でかい、広い…｣

私たちは椚ヶ丘駅の近くのショッピングモールにやってきた。

｢もしかして初めて来たの？｣

｢うん｣

基本、勉強かバイトだからこういう所には行かないし、行く機会がなかった。

人がたくさんいるのは夜の街と変わらないにしても
ここはいい意味で煌びやかだ。

「なんだか眩しいな…」

「？今日は勉強なんか忘れて楽しもーよ、まずはその服どうにかしてくんない？」

カルマの家に連日泊まっている私は制服以外の服があるわけでもなく。
皮肉な事に私は今制服だ。

私はパッと周りを見て、私好みの雰囲気の服を取り扱ってる店を見つけた。

「そこの店のワンピース…」

私が指さす先にはブラウンチェックのシンプルなワンピース。

「えー、こっちのデザインの方が可愛いよ」

カルマが指さすのは同じ色柄でリボンとレースが付いたもの。

「そっちもかわいい…」

近くで見ようとカルマの手を引き、店に入った。

間

「何着か買ってもらっちゃったけどよかったの…？」

カルマが最初に指さしてたワンピースを着て店を出る。

「今日の朝ごはんと俺が起きる前に洗濯と家の掃除してくれたでしょ。そのお礼。」

「むしろ怒ってない…？勝手に冷蔵庫の中身とか日用品使っちゃったし」

勝手に色々やってしまったので迷惑なんじゃないかと心配だった。

「怒ってないよ、起きたら全部終わっててちょっとびっくりしたけど」

笑いながら彼は言う。

よかった…

私がホッとしていると「ゲーセン行こうよ」とカルマが私の手引いた。