JUMPの闘病生活。 (ページ15)

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新しい仲間ページ15

涼介サイド

新しく入院する子がいる、というのは、八乙女先生から聞いた。

中島裕翔くん。同い年で、同じ病気。

あ、同じ病気っていっても、裕翔くんのは急性の白血病だから、微妙に違うんだって。

裕翔くんは、もう骨髄移植の手術を受けることが決まっていて、ドナーは裕翔くんのお母さんらしい。

八乙女先生は、俺たちに「抗がん剤治療、大変だから、支えてあげてね」と言っていた。

侑李「裕翔くん、もうそろそろだね」

時計を見ると、八乙女先生が言っていた1時30分を指していた。

涼介「そーだな」

今、俺たちの病室は、４つのベッドのうち、２つが空いている状態だから、裕翔くんが入ったら、にぎやかになると思う。

侑李もすごく楽しみにしていて、朝からずっと「まだかな」と言っている。

そのとき、ガラガラと扉が開いた。

でも――――――

侑李「えーなんでぇ？何でゆーや先生なの？」

髙木先生「なんで、って、失礼だな」

侑李「僕たち、中島裕翔くん待ってるんだよ？」

髙木先生「うん、いるよ」

涼介「え？」

さっきまでブーブー言っていた侑李も、口を開けてポカンとしている。

髙木先生「そこにいるから。裕翔くん、おいで」

髙木先生に呼ばれて入ってきた裕翔くんは。

裕翔「中島裕翔です。宜しくお願いします！」

俺たちと同い年のはずなのに、背はスラーッと高く、顔立ちもいいし、大人っぽい。

侑李「よろしくね、僕、ゆーりだよ」

侑李は、ベッドからぴょこんっと飛び降りて、裕翔くんの周りをうろちょろしている。

涼介「よろしく、涼介です」

裕翔「２人とも、よろしくね」

裕翔くんは、そう言って笑った。

髙木先生「はい、仲良くね」

髙木先生は、「じゃあねー」と言って扉を閉めた。

部屋に３人だけの空間に、少し緊張した。

でも、それ以上にわくわくした。

俺の胸の中に、大きな期待が膨らむのを感じた。