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侑李の気持ち(mui☆様 リクエストです) ページ13

侑李サイド


涼介「なぁ、侑李。教えてくれよ」


まだ僕が寝ていると思っているのか、涼介が聞いてくる。


涼介「侑李。ほんとに俺のこと嫌なのかよ」


違うよ。ほんとは大好きだよ。


目を閉じたまま、心の中でそう叫んだ。


侑李「りょ……すけ……。僕の……こと、……嫌いに、なら……ない、で……」


寝たふりをしながら、そう伝えた。


「侑李?」と聞かれたから、ばれたんじゃないかと思ってドキドキした。


涼介「嫌いじゃないよ」


涼介がそういってくれて、思わず目を開けそうになった。


ガラガラと扉の開く音がして、ようやく目を開けた。


嫌いじゃないよ。


それってほんと?


信じていいの?


―――――俺のこと、信じろよ。


それは、いつかの涼介が僕に言った言葉だった。


そうだ。いつだって、涼介は僕のことをいちばんに考えてくれてたじゃないか。


僕のことを、信じてくれていたじゃないか。


僕が涼介を信じないなんて、そんなのダメだ。


侑李「信じるよ、りょーすけ」


僕の放った言葉は、誰もいない部屋の空気に吸い込まれていった。


ポロリ、と涙が溢れた。


一粒流れたら、せきを切ったように溢れだして止まらなくなる。


ごめんなさい。


これは訳もなく溢れる涙なんかじゃなくて、涼介のための、涼介の相棒である自分のための涙だった。


涼介。


君がいないと、僕らの合言葉を言えないじゃないか。


僕らの合言葉は、君の言葉から始まるんだから。


でも、代わりに僕がはじめてもいいよね。


ねぇ、涼介。


――――――――――今日も好きだよ。









――――――――――――――――――――――――――――――――――――

mui☆様、リクエスト、ありがとうございました。

もうすぐで(あと1、2話で)、mui☆様のリクエストの話が、終了します。

こんな話を読みたかったのに、こんな知念くんを書いてほしかったのに、などの不満や、新たなリクエストがありましたら、ぜひコメント欄(感想)で書いてください。


いつでもリクエスト、お待ちしております。


それでは、また次回まで、さようなら。

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作者名:J | 作成日時:2020年3月15日 20時

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