JUMPの闘病生活。 (ページ11)

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侑李の気持ち(mui☆様リクエストです) ページ11

侑李サイド

僕が倒れてから、１週間がたった。

でも貧血は治ってなかったし、熱だって40度をこえる日の方が多かった。

検査の結果、進行はしてなかったけど、もうすぐ進行してもおかしくはないって言われた。

そのせいか、訳もないのに泣いてしまうときが増えた。

勝手に涙が溢れて、涼介に言われてはじめて自分が泣いているのだとわかるってことも結構あった。

心の中にはいつだって不安があった。

それと同時に、なぜ自分がこんな目に遭っているのかという怒りと悲しみがブレンドされた感情も生まれた。

涼介「侑李。平気？」

侑李「……うん」

涼介「そっか」

平気なわけないじゃん。

正直にそう言えたら、どんなに楽なんだろう。

ずっと看病してくれている涼介にさえも、鬱陶しいと思ってしまう自分に腹が立った。

涼介「侑李、どした？辛い？」

侑李「……へーき」

涼介「でも侑李、泣いてる……」

侑李「えっ……？」

腹が立ったのに、また泣いていた。

完全に自分をコントロールできなくなっていた。

涼介「ほんとは辛いんだろ？」

侑李「ううん」

涼介「嘘つくなよ。頑張ろうな」

〝頑張ろうな〟

その言葉で、僕の中にある何かがプツリと音をたててちぎれた。

侑李「もぉ、頑張ってるよ。これ以上、何を頑張ればいいの？」

大きな声を出してしまったから、頭に響いてズキズキと痛んだ。

でも、その痛みがなぜか心地よかった。

涼介「ごっ、ごめんな。そうだよな。ごめん」

涼介がびっくりしているのがわかる。

でも、口からはまだまだひどい言葉が飛び出す。

侑李「何がわかるの？ほんとは何も知らないくせに。僕の気持ちの、何がわかるの？」

涼介「……ごめん」

侑李「もう、自分のベッド戻って！」

涼介「でも……」

侑李「涼介、僕のこと嫌いなんでしょ？この前の言いかけて言えなかったことって、お前のこと嫌いだってことじゃないの？」

涼介「そんなわけ、ない」

侑李「そんなわけあるくせに。僕のこと、嫌いなくせに。ならいいもん、別にいいもん。僕だって、涼介なんか、涼介なんか嫌いだよ！」

涼介が泣いている。

どんなときも、笑ってくれていた涼介が。

僕のせいで、顔をグシャグシャにして泣きじゃくっている。

ごめんなさい、ごめんなさいと心の中で何度も謝る。

僕は、僕がわからない。

なんであんなことを言ったのか。

なんで口に出して謝れないのか。

だから、心の中で何度も謝る。

ごめんね、涼介。

ほんとは好きだよ。