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渡されたのは木刀

単に負けるか降参かで勝負は終了とする

沖田と向かい合って木刀を構える

「始め!」

近藤さんの声で試合が始まる

沖田は俺の様子を伺っている

こっちからでるか

俺は無言で沖田に斬りかかる

沖田はそれを防いで俺の木刀を少し弾く

俺の腕が少し上がった瞬間沖田も斬りかかってくる

同じように弾いて防ぐ

似たようなことをしばらく繰り返す

「あの総司と互角とは…」

誰かがそう呟いた

沖田が突きのように斬りかかってくる

それを避けると同時に沖田の木刀を吹っ飛ばす

沖田の首元に木刀を当て…

『はい、俺の勝ち。』ニヤッ

「…はは、強いね君。」

『正直ギリギリだったけどな。』

本当に沖田は強かった

少し油断していた

「いやいや君みたいな人が残ってくれたらここの評判も上がるだろうな。」

近藤さんがいい笑顔で言ってくる

断れない雰囲気を出して

それも無自覚だが

木刀を返してさっさと部屋に戻ろうとすれば声をかけてくる奴がいる

「お前凄いな!総司に勝つなんて!」

「あぁ!すげぇかっこよかったぞ!」

藤堂と永倉が褒めてくる

『…どうも。』

今度こそはと思い戻ろうとする

『待ちなよ。』

次は沖田だ

無言で振り向けば

「君さ…女の子だよね?」

九→←七



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作者名:tear | 作成日時:2017年8月27日 21時

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