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十五 ページ16
原田と一緒に戻ると斎藤が手ぬぐいを渡してくれた
「ちゃんと髪拭いとけよ。風邪ひくから。風呂も今すぐ入ってこい。」
『…うん。』
お人好しだな…
『…ねぇ……』
「ん?どうした?」
『……ありがとう。』
何故か恥ずかしく目を逸らして言う
だから原田がどんな表情をしていたかはわからないけど
「あぁ。どういたしまして。」
随分と嬉しそうな声が返ってきた
その後頭を撫でてくれる
風呂に行こうとすると
ドタバタと足音がする
それは藤堂と永倉のものだった
そんな急ぎのことでもあるのか
それとも追いかけっこでもしてんのかと思いきや
二人は私の目の前で止まった
「Aちゃん!さっきはすまねぇ!」
「本当ごめん!傷つけちまったんだよな!?」
なんで二人が謝るんだ
どう考えたって俺が悪いのに
『別に、謝らなくていい。俺が悪かった。……ごめん。』
素直にそう言えば二人はもの凄く驚いていた
『……風呂行ってくる!!』
その場にいられなくて俺は逃げた
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作者名:tear | 作成日時:2017年8月27日 21時