Case1.着任 ページ1
※当作品はPSYCHO-PASSから影響を受けた作品です。知らない方はアニメ、もしくはwikiで世界観を知ってから読むことを推奨します。
降りしきる雨、人々にストレスを与えないようにと可愛らしいホロを纏った警備ドローンたち。
『此方は公安局刑事課です。現在この区画は、安全のために立ち入りが制限されています。近隣住民の皆さんは速やかに退去してください。繰り返しお伝えします____』
そういえば日本国民の誰もが指示に従って離れていく。しかしその中で1人、ドローンの間を通り抜け本部テントへと走る姿があった。
「遅くなり申し訳ありません」
テントの中にいる人物に敬礼をする。
「本日付で厚生省公安局刑事課一係に監視官として配属されました。
髪から水滴が垂れることも気にせず、Aは無表情で敬礼の体勢を維持していた。
それを見たテントの中にいた人物は思う。今現場を封鎖しているあのドローンたちみたいだ、と。
「同じく一係所属、監視官の桃瀬だ。初勤務がこれとはついてないな。とはいえ刑事課の人手不足は深刻でな、説明してる時間も惜しい」
桃瀬はジャケットをAに渡し、『彼ら』が来る方向を見た。
同じようにその方向を向けば護送車がテントの前で停車する。
バックドアのロックが解除され、護送車のドアは開かれる。
「彼らは…」
開かれたそこから出てきたのは監視官2人と同じくスーツ姿の4人の人間。
「お前が新たな監視官か」
「わ、髪びしょ濡れ…。大丈夫?」
鎖国が開けたとはいえ未だ珍しい金髪の外国人風貌なら男と、スーツジャケットの下に縞模様のパーカーを着た男が先に出てきた。
Aは抑揚のない声で大丈夫ですと言って、無言で後から降りてきた2人に視線を移す。
後ろから出てきたのは裏地が水色のジャケットを着た金髪の男と、はるか昔に存在していた日本海軍組織に似た制服を見に纏った男だった。
「集まったな。全員、ドミネーターの所持を」
運搬ドローンが6人の前で開かれ、六丁の大型拳銃が現れる。Aは両手で掴むと、ドミネーターからは機械音が流れ個体認証が行われた。
『携帯型心理診断 鎮圧執行システム「ドミネーター」起動しました。ユーザー認証 真衣A監視官。使用許諾確認 適正ユーザーです」
認証されたことでドミネーターからは青い光が放たれ、目の前の外国人風貌の男の情報が読み込まれた。
『執行官:
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作者名:あんべべ | 作成日時:2023年1月16日 4時