恋愛ゲームの悪役に転生。だが男だ Ⅵ【男主】 (ページ37)

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サーチ翡翠の瞳は何を見る？ページ37

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猿…もとい教師ラッダァの転送転移魔法によって手間なく講師室へと移動した。
そこには書類をまとめているミドリくんとキョーさん。

トモさんはどうしたのかと聞けば、Aをめぐる審議会に出席しているためまた暫くは帰って来ないらしい。

ra「ミドリ、ゾムに資料渡せる?」
md「うん。はいどうぞ」
zm「ありがとー」

2度頷いてからミドリくんはまた作業へと戻った。
現場の状態や第一発見者や調査に関わった大先生やルナの証言、そして事件数日前からのAの状態に関する記述と…。

5枚の紙には隙間を許さないというほどびっしり文字が敷き詰められている。
ふと気になってラッダァへと質問した。

zm「まだ現場の魔法陣解析できてへんの?」

現場の状況は書かれているが、肝心の発動した魔法と魔法陣の詳細がまだ不明と書かれていた。

ra「解析が難航しててさ。ロボロも知らなかったくらいだし間違いなく旧式のはずなんだけど…」

Aが足を踏み入れた後に上から新しく書き直されてる様でね、と難しい顔を見せるラッダァ。

zm「書き直されるなんて聞いたことないで」
kyo「でも、何ですよ。鬱先生の証言も踏まえれば魔法の再発動と同時に直ったとしか」

大先生が言うにはルナが光属性の魔法を行った後、Aが足を踏み入れる。その瞬間、また元の全てが死んでいる状態へ戻ったらしい。

ra「何よりあの時点で月がうっすらとあった様だし。
多分レイブンに入ってたんだろうなぁ…」

すっごい強かったもんとラッダァは顔が綻ぶ。こんな時でもAの力が分かるとこうなるのかこの人。こっわ、近づけない様にしときたい。

md「ゾムさん、レイブンと月のことは知ってたの?」
zm「頭ん中に色々と流されてますんで」
kyo「は、お前余計なこと流しとらんよな⁇仮にもお前率いる側の人間やぞ?」

大丈夫プライバシーは気をつけたと呑気に言われ、キョーさんが襟を掴み頭をグラグラ揺らす。これは自業自得だ。色々知りたいと言ったのは俺やけど。

md「レイブン時はもしかしたら魔力が暴発しちゃうのかも」
ra「その時に直し……た?え、無自覚でそんな高等技術できちゃうのA」

やっぱりゼペルの家は凄まじい、この場にいた4人が同時に思った。……憧れるほどに。