恋愛ゲームの悪役に転生。だが男だ Ⅵ【男主】 (ページ4)

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保健室にたどり着くとお久しぶりのシンペイが出迎えてくれた。
レウとはあくまで先生と生徒らしい会話だけで終わりにして、近くの椅子に座る。
彼は4月に会った時と変わらず穏やかそうな雰囲気をしていた。

pe「そうだねー、今日の表彰って闇属性を扱う犯罪組織を捕まえた事に関するモノでさ。
その場にいて問題が起きたら大変だもん」

こっちきて正解だよぉとお茶を用意される。
美味しいお茶に思わずほっこり。俺もここにきて正解だったと思った。

(待ってくれ。誰が捕まえたって⁇)

「その表彰者って…」
pe「御察しの通り、クラシアさんだよ。……あとシャオちゃんと大先生」

(意外な2人も巻き込まれる…)
さてここで謎がひょっこりと現れる。

まず。神様からの手紙に夏休みに戦闘系シナリオがあるとか書いてなかった。
……なぜだろう。

しかしゲームと違う(らしい)展開は幾つか経験済みだ。焦りはしないが…それにしてもではないか、そんな事したらもっと俺の立場ボロ板1枚とかになってしまうだろう。

夏休みの交流イベにて向かうとしても、ヤバい組織がいるような危険地帯にわざわざ行くかって話だ。

ウツとシャオロンといたのは、おそらくまだ好感度が下がりきってないから。ロボロやショッピがいない事で理由が明白だ。

pe「おぉ、なんか負のオーラ纏ってない?」

こわーいとほっぺをプニプニ突かれる。
口から空気がプシュと出て、思わず俺も笑いがこぼれる。
シンペイも黒い紙越しではあるが笑っていた。

pe「Aさんのは多分杞憂に終わるよ。大丈夫」
「…思ってることバレてるのはちょっと気になりますけど。…そうだと嬉しいですね」
pe「へーきへーき。キミってば生徒会のアイツらにとって大きな存在になってるから〜」

大きな、とは何だろうか。
そこまで凄いことはしてないはず…それどころかゲームの主人公にとってはガッチガチの敵声明出してるし。

「えぇ…?」
pe「あはは、そういう分かってないでやり遂げちゃうから良いんだろうね。俺じゃなくてキミなら……」
「そこまで過度な期待はしないでください。俺はゼペルの人間ですから」
pe「あーそういうとこがいいんだ。つまみ食いしても良い〜?」

ロボロとショッピが来てくれるまで攻防戦が続いていたことは言うまでもないだろう。