白尾さん達の恋模様【BL】 (ページ9)

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「ぁ...、ぃや、やだ、やだやだやだ、」

子供のように取り乱して「嫌だ」と連呼するその姿が、あまりにも愛おしくて体が熱を持った。
あぁ、外でこんなになっちゃダメだなぁ…。
後でどうにかしないと。
broooockは未だにベッドの上から動こうとしない。
きっと動こうとは思っているんだろうけど、それが出来ないんだろう。

「戻って...来てよ…。」

なんて、ぽつりと呟いて涙を零し始めた。
泣かせたい訳じゃ無かったのに。
戻って来てと頼まれたし、そろそろ戻らないと。
まだ待たせると、彼が自ら命を断ち切り兼ねない。
それだけは絶対にダメだ。
broooockと同じように、俺もbroooockが居ないと生きていけないんだから。
カメラ越しに見ていたけれど、やはり実物に会いたいのは本当で、早く会いに行こうと、家に向かう足を早めた。
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ドアを開けて、寝室の方に向かう。
扉の前では、部屋の中から嗚咽に混じった泣き声が聞こえた。

「...ぇ、broooock！？」

わざとらしく驚けば、彼はこちらを見て、
「な、かむ...。」と、小さく俺を呼んだ。
予想以上に弱ったその姿に興奮を覚えそうになったけど、流石に今はその流れじゃない。
何とか気持ちを抑えて、彼を抱きしめながら話しかけた。

なか「どうしたの？何があったの？」

優しく、優しく、broooockの背中を撫でながら、優しく話しかける。
その涙が止まるように、優しく。

ぶる「ぃな、かったから。」
なか「ん？」
ぶる「なかむが、居なかったから。捨てられたと、思、った...。」

うん、知ってるよ。
ずっと見ていたんだから。
けど、俺は何があってもbroooockを捨てたりなんかしない。
broooockのためなら、なんだってしてあげる。
broooockが望むなら、人1人くらい手にかける。
それくらいの心意気でいるのだから。

なか「ごめんね。ちょっと買い物行ってただけだから。泣かないで。捨てないから、大丈夫だから。」

彼を諭すようにそう口にして、未だに涙を流し続ける彼の瞼にそっと口付けをした。
それに安心したのか彼は涙を止めて、愛の言葉を吐いた。

「愛してるから...捨てないで。」

そんな事、当たり前だろう。
俺が、君に愛されるのも。
君が、俺に愛されるのも。
全てが当たり前何だから。
捨てるなんて、そんな事絶対にしないさ。

「...大丈夫だよ。俺も愛してるから。」

俺も彼に、優しい愛の言葉を吐いた。
汚く歪んだ俺の愛情は、しっかりと隠して。