なかむside ページ8
「愛して」の、なかむ視点のお話です。
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隣で、スゥスゥと規則正しい寝息を立てる愛しい恋人の髪を撫でた。
さっきまで、お互いを愛し合って居たために、彼の体はまだ熱を持っている。
ふわふわとした髪を撫でると、「んぅ...。」なんてなんとも可愛らしい声を漏らす。
俺より背が高い癖に、どうしてこんなにも可愛いんだろう。
暫くそうしてbroooockを眺めていると、1つの悪戯が思い浮かんだ。
’’起きた時、俺が居なかったら、彼はどうするかな’’
まぁ、普通は家の中を探すなり、電話をかけるなりするだろうな。
でも、普通じゃ、面白くない。
broooockが、俺を愛して、俺が居ないと何も出来ないくらいに堕ちていてくれなきゃ。
あぁ、どうするんだろうなぁ...。
起きた時のbroooockの反応を想像するだけで、口角が上がる。
あぁ、いつからこんなに歪んでしまったんだろう。
彼はきっと、俺の歪んだ愛情なんて、知らないだろうな。
起こさないようにそっとベッドを降りた。
腕を掴まれていたから中々大変だった...。
「行ってきます。」
眠り続ける彼の頬にキスを落として、家を出た。
入ったのは、家の近くのカフェ。
夜中でもやっているし、客も少ないから愛用している。
席に座って、スマホを取り出した。
「さて、まだ寝てるかな〜？」
なんて独り言を零しながら、寝室に仕掛けたカメラの様子を眺めた。
まだ彼は眠っていて、起きる様子は無い。
しまった。
そう言えば、1回寝たら起きないんだよな、broooockって。
注文したコーヒーをちびちび飲みながらbroooockが起きるのを待つ。
30分程すると、ゆっくりと彼は起き上がった。
眠そうに目を擦りながら辺りを見回して、何かに気づいたのか、その手を止めた。
「ぇ...。」
小さな彼の動揺した声を、マイクが拾う。
ベッドから降りる事もなく、ただ、呆然と俺が寝ていたベッドを眺めているbroooockに、愛しさが溢れた。
あぁ、彼は何も出来ないのか。
彼の生み出した結果に満足感を覚えられずには居られなかった。
また少しすると、broooockは考えがまとまったのか、声を漏らした。
「捨て...られた？」
そんな言葉を漏らして、broooockは自分の隣に触れる。
1時間程前に出たのだ、温もりなんて残って居ないだろうそれに、broooockは焦りを1層深くした。
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続きます→
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作者名：ローゼ | 作成日時：2019年4月14日 22時
