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敦side
探偵社にて
「只今帰りました!」
「ただいまー!」
その言葉で社員は「おかえり」と返してくれた
「今日は遅かったね
何処かより道でもしたの?」
「あ、谷崎さん!」
谷崎さんは僕に近づいてきて
「ん?なんか甘い匂いがする?」
「えへへ、実はですね」
「この袋の中に何入ってるんですかー?」
賢治君が次に来て、袋を指差す
「そう!これはね!貰ったんだ!おすそ分けって!」
「へぇー」
乱歩さんが嬉しそうに言い、僕の持ってる袋を取り、春野さんに包丁を持ってくるように言った
「何を貰ったんですか!?」
ワクワク賢治君は目を光らせた
「じゃーん!ケーキ貰ったんだー!!」
「ケーキですか!美味しそう!」
ケーキを出し、賢治君と乱歩さん、ナオミさんに鏡花ちゃんは早く食べたいと言った
「こんな立派なケーキ、如何したの?」
「実はですね、帰りに乱歩さんが料理人の女の方にぶつかって、それで乱歩さんが「お詫び!」っていう物ですから、その方が自分の店に招待してくれて
凄かったんですよ!ココアを高速で淹れたり、美味しかったし、それに安くて!
で、乱歩さんが帰りたくないって言ったから、これを貰ったんです!」
話を聞いた谷崎さんはニコッと微笑み
「へー!ナオミと何時か行きたいなー!
…こんな立派なケーキ作るんだから、行列とか…値段とか」
「いえ、そんなことは無いです!
お客さんはあまり来ないらしいですし、このケーキ、無料で貰ったんです!」
それを聞いた社員全員驚いた
「ええー!!こんな美味しいケーキがタダ!?」
「明日も良く心算なんだー!」
乱歩さんはフォークを咥え乍らケーキを片手に持ちそう言うと
「はい!僕行きたいです!!」
「私もお兄様と行きたいですわ!!」
「私も行きたい」
社員殆どがそう言った
「ね、敦君
その女のコックさん、どんな方だった?」
谷崎さんが横から聞いてきた
「え…えと
……綺麗で素敵な方でした」
また、会いたいと思う
「ふぅん?
……顔、赤いよ?」
「ひゃい!?!?」
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