手前に食わせる飯はあるけども【文スト】

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「うん、中々良かった！」

乱歩の兄貴は満足そうにパフェを食べ切った

「そうか、良かったぜ」

「じゃあ、行きましょうか乱歩さん、国木田さんが心配してると思いますし」

「えー！僕未だ居たぁい！今度はねぇー！」

「えぇぇぇええ」

敦は困り顔で乱歩の兄貴の背後に立つ

「あ、じゃあなんかケーキでも持って帰るか？丁度前に新作で作ったヤツがあるんだが」

俺は冷蔵庫に行き、ラップで包んだ苺シャルロットケーキを取り出した

「これで良いか？
此れだったら、持ち帰りで良いし、その…探偵社？おすそ分けだ」

「良いんですか！？」

「わーい！！」

乱歩の兄貴は子供の様に大きく燥いだ

「おお、これは俺個人のおすそ分けだから、お題は要らねえ」

そう言いながら俺は近くの紙袋を探し、ケーキを入れた


「じゃ、お勘定は…」

敦は財布を出し、札を出そうとしてるのか数えていた

「ええと、パフェ代で…429円だ！」

「安！！
え、ええとココアにこのケーキ代は…」

「要らんって言ってんだろーが阿保！さ、429円出せ！」

俺は敦に手を出し、小銭を要求した

「…なんか申し訳ないです…」

そう言いながら素直に渡してくれた

「素直でよろしい！」

「じゃあねー！」

出入り口で乱歩の兄貴は大きく手を振り、

「また明日ねー！明日はドーナツ食べたーい！」

と言ってくれた

「ああ！また来いよ！飛び切り美味いドーナツ作ってやる！！」

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