【WT】額縁に白を塗って【軍パロ】

31 ページ31

『私、書類を取りに行かないといけないので…』





また今日の夜にご飯を届けに参ります、と言うとぶるーく様は寂しそうな顔をして言った



br「それがAちゃんとの最後、なのかな」


『そうですね。明日からまた別の方の元で働く準備をしなければいけないので、料理を届けて後はアリシアさんにお願いすると思います』






br「そっかぁ…じゃあ実質昨日の夜が最後だったね」



『ですね』



br「分かった！じゃあまた夜ね」




『はい、失礼します』






部屋を出て、そのままきんとき様の部屋へと真っ直ぐ進む



書類をするのも久しぶりだな、なんて思いながらもまた前のように出来るか少し心配になる






そういえば、医務室を出てからきんとき様に1度も会っていなかったような



あの時に1番迷惑をかけたのはきんとき様だったと思うが、すっかり忘れていた





…出たのも昨日だしあまり日が経っていないからセーフ






自分を許しながらも、きんとき様の部屋に着く







『Aです、書類を受け取りにきました』



そう声を外から投げかけると中から返事が聞こえた





扉が開くときんとき様が少し黒い笑みを浮かべながら立っていた



私何かしてしまったっけ、





kn「…入っていいよ？」



貼り付けたような笑みで言われる






『…失礼します』






椅子に座るよう促され、座ると前の席にきんとき様も座った

私は書類を貰いに来ただけだ。何も悪行は働いていない






そう自分に言い聞かせながらも心臓がばくばくと五月蝿い






何がくるか、と身構えているときんとき様が口を開いた






kn「…今回の件、俺なりに自分が1番関わってたのかなって思ってたんだけど」







『…はい？』






意味がわからない言葉を聞いて、声が出てしまった






kn「なのに医務室行ったらもう居なくて？しかもきりやんに聞いたらもう行ったって」


一言ぐらいかけてよ、と今までに見た事無いようなきんとき様の一面に頭が追いつかない





kn「まぁ後で来るかなーって待ってたら全然来ないし」



『えぇっと…？』





kn「やっと来たと思ったら1日後？その日になんで来てくんなかったの」



メンへ…いや、やめておこう






『昨日は、その…大変でして』



とりあえずそういう事にしておきたい






きんとき様は不服そうに話を続ける

32→←30

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す