少女の願い事【赤髪の白雪姫】

46個目 side少女 ページ48

「今日は温室を見せて頂いてありがとうございました」

時間はあっという間で、双子のお姫様と王子様がいなくなってしばらくするとラジ王子の側近のサカキさんがいらっしゃった。丁度いいという事で今日はもう部屋に戻る事になった。

「ああ。また時間があれば好きに見るといい」

そう言って去ろうとするラジ王子を白雪さんは呼び止めた。

「…ラジ王子！あの……また明日！」

「ああ」

短い返事だったけど、白雪さんは嬉しそうに笑った。


白雪さんを部屋に送り届け、私も部屋に入る。

「今日は大変だったな…」

地下通路のからくりに、タンバルンの双子……目まぐるしい1日だったけど、白雪さんも最後は笑顔だったから良しとしよう。…あ、オビさんに地下通路の事話すの忘れていた。今からでも間に合うだろうか。私は急いでマントだけ外すとオビさんの部屋に向かおうとした。すると、タイミング良く扉の前に立った時にコンコンとドアをノックされた。

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