MISSING TWINs Ⅲ (ページ45)

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ー② ページ45

ーー武藤大我(②武藤)

彼の心残りは“妹が幸せであること”。

彼に表してもらったのは、死産する事を選ぶ程の究極の“献身愛”。

②芹と共に母親の腹に宿ったが、母親の肉体は２人を育てる事が出来なかった。

自分が成長しても②芹が小さなままで、無邪気にちょっかいをかけてくる妹が可愛くて仕方なかった彼は、なんとかしようともがいて事を成します。

産まれ出た彼は、周囲の大人に相当なショックを与える程にへその緒で巻かれた状態でした。

栄養を全て②芹に流す為とはいえ、無茶しますね。

その後はずっと妹を見守ります。

全ての芹に共通する設定が“不運”だったのですが、②芹がそこまで気にする事なく生きていられたのは彼がそっと導いていたからでした。

彼もまた②京本と②芹を追いかけて長い時間彷徨う旅を続けました。

彼が“糸が見える”と語ったのは、結城のおじいちゃん程ではありませんが魂が存在し続けていたからです。

彼が命を絶ったのも“神域”の病院でしたので、余計に可愛がられてそう。

少なくとも１０回以上繰り返して来ていますから、最低でも２６４歳は越えてます。(亡くなってはいるけど)

現在は死後の世界で②芹とともに②京本を躾直してます。

“自分だけの芹”と話せているだけで幸せなようで、暖簾に腕押し状態にため息しか出ないようです。平和や。