私がこの世でいちばんです (ページ47)

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ーside JNー

CELIとの最後の電話から数日。

寮はまるで葬式の様な雰囲気に包まれていた。

いつも以上に部屋から出てこないユンギ。
魂が抜けた様にボーっとしていたり、時々辛そうな顔をしている。

作り笑いが痛々しいホソク。
たまに涙目になっているのが分かるから、心が裂かれる様に辛い。

取り憑かれたみたいに外国語を勉強するナムジュン。
まるで、考えたくない事から逃れるみたいに。

そんなヒョン達を見て、マンネ組も辛そうな顔をしている。

ここ最近、3人とも楽しそうで。

CELIの事を話すアイツらを見ていると、こちらまで笑顔になるくらい。

普段は感情が表に出ないユンギも、彼女の事を話す時は饒舌になっていた。

だからこそショックだったのだろう。

CELIに対して怒りが湧き起こる。

正直、女と親しくなるのはアイドルとしてどうなのか、と思っていた。

経験上あまり信用してないから。

だけどアイツらが楽しそうだから、それならいいかって。

なのに、どうして。
アイツらを裏切った？

ーside Vー

俺たちに気を使って、無理やり気丈に振る舞うヒョン達を見ていて、涙が出そうになる。

やっと信頼できる女の子だったのに。

酷すぎる。

GK「くそ、、、」

JM「ダメだ、ヒョン達見てらんないよ。」

ジミンが涙を浮かべながら呟いた。

あぁ、こんなに僕の大切な人達を傷つけて。

殺してやりたい。

絶対に許さないよ、君の事を。

ーside licoー

「ねえ、本当に大丈夫なのかな」
「でもこれでアイツが潰れるならいい気味ㅋㅋ」

あぁ、うるさいなあ。
何のためにあのジジイに抱かれたと思ってんだよ。

能無しは黙れよ。

『あのプロデューサーにも口止めしてあるし、似た曲作らせた作家も脅してあるから。ㅋㅋ』

「「さすがㅋㅋㅋ」」

マネ「...お前ら、本当にこれで良いんだな。」

低い声でコチラを睨むマネージャーに苛立つ。

『は？そんな口きいていいの？？
隠し通せって社長命令に逆らったらアンタもクビなのに。ㅋㅋ』

家族多いんだっけ、コイツ。
じゃあ仕事、辞められないね？

マネ「......。」

悔しそうな顔をしながら無言で部屋を出て行こうとするマネに、メンバーが飲みかけのヤクルトを投げつけた。

スーツに白い液体がかかる。

一瞬立ち止まって潤んだ目でコチラを振り返ったが、何も言わずに出て行った。

「アイツ最近なんなの？態度悪すぎ。」

低い声が、部屋にポツリと響いた。