25話 ページ28
sh side
翌日。
マスクを外し、スッキリとした顔立ちの登輝にホッとする。
クラスメイトも少々驚いているようだ。
『え、あれ金城くん…？』
『だよね…めっちゃイケメンじゃん…』
『引いてた私がバカだったわ…」
なんて、女子同士の会話も聞こえてくる。
ほら、自分の顔を嫌いになる必要なんて無かったんだよ、登輝。
でも、その一方で、
『おいあれ…金城？』
『なんだあいつ…陰キャのくせにイケメンとか』
『すげぇムカつく』
妬む男子はいて。
まぁそいつらには俺がキッと睨んだら引いたけど。
雑魚じゃん。
まぁ、何事もなく登輝は過ごすことが出来た。
これでまた一歩前に進んだかな。
お昼。
いつものように屋上に駆け上がる。
俺は購買の焼きそばパン、登輝は自身の手作り弁当。
日の当たらない陰で袋を開ける。
隣では、登輝の弁当がとてつもなく美味しそうに姿を現した。
「いつも思うけど…弁当美味しそうだよね」
「そう？ありがとう」
ニコッと笑う彼を見て頬が緩む。
「卵焼き、食べても良いよ？」
「え、ほんとに…？」
「うん」
なら、遠慮なく頂くことにする。
まぁ…所謂“あーん”の形だ。
「あー…ん、んまい」
「良かった、口にあって」
その時、後ろの方から声がした。
男子生徒だろうか。
こちらに近づいてくる気配がする。
ちらりと目をやると、別のクラスの男子生徒が2人立っていた。
「あ！登輝だよね？」
いきなり発せられた大きな声に少しびっくりしたように登輝が振り向く。
「あ…仲村くん…」
仲村？…ああ、C組の…
って、何かの知り合いか？
登輝、と呼ぶのは俺と明石くらいしかいなかったが…
すると、その仲村？が俺を見て言う。
「あれ、お隣は、友達？」
「…友達…というか…こい、びと？」
あ、言っちゃうんだ。
まさか言うとは思わなかった。
そういうところも好きだけど。
「恋人？！じゃあ俺たちの仲間入りだね！」
「へ…？」
困惑したように登輝が声を出す。
そりゃそうだろうな。
いきなり『仲間入り』とか言われてもさっぱりだ。
「いやいやちょっと待てって。いきなり話しかけてきてなんだお前は…」
俺は警戒を強めて登輝の前に出る。
すると、今度は仲村の隣にいた男子生徒が庇うように、
「うちの悠がすいません。悪気はないので…」
と、謝ってきた。
なんだ、こいつは良い奴か。
しかし、登輝との関係は分からないままだった。
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あおみどり(プロフ) - mimiさん» コメントありがとうございます！感想嬉しい限りです！！励みにして活動させていただきます…！ (2021年1月3日 23時) (
レス) id: 65d1867b2a (このIDを非表示/違反報告)
mimi - 今更で申し訳ない(T-T)完結おめでとうございます！見始めた時は登輝くんの弱々しい、可愛い声を想像していたのですが、だんだん元気になってのちに、kntkさんの声にしか聞こえなくなりました（笑）凄く感動しました！ありがとう (2021年1月3日 22時) (レス) id: f51bfd6fbd (このIDを非表示/違反報告)
あおみどり(プロフ) - アイさん» コメントありがとうございます！ありがたい言葉嬉しい限りです〜！！番外編、絶対書こうと思ってるので、是非また見てください！ (2020年11月13日 23時) (レス) id: 65d1867b2a (このIDを非表示/違反報告)
アイ - 完結おめでとうございます！！更新されるたびに飛んできてました(笑)shさんとknさんの距離が回を進めるごとにどんどん縮まっていって、尾も白かったです！更新お疲れ様でした！番外編…！可能ならば書いていただきたい！長文失礼しました。 (2020年11月13日 17時) (レス) id: d956bb37b9 (このIDを非表示/違反報告)
あおみどり(プロフ) - アイさん» コメントありがとうございます！今後もあおみどりの小説にお付き合いいただけると嬉しいです！更新頑張ります〜！ (2020年10月22日 20時) (レス) id: 65d1867b2a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あおみどり | 作成日時：2020年10月14日 7時
