13話 ページ15
kn side
数週間後。
もうクラスメイトからも酷い目に合うことは無くなって、ただ普通の生活を送っていた。
…まぁ、話し相手になるのは鮫島さんと古也くんだけなんだけどね
他の人はみんな無視。
避けられたりもする。
もう慣れたけれど、どこか寂しい。
それでも鮫島さんと古也くんは一緒にいてくれる。
それだけでも幸せなのかな。
…幸せ、って、こういうことだったのか
また何か、賢くなった気がする。
「ねぇー…登輝ぃ〜…」
「…ちょ…」
「嫌がってんぞ？やめてやりなよw」
「やぁだぁ…」
…今の雰囲気台無し。
わかったからベタベタしないでお願いだから
「鮫島さん…助けてください…」
小声で助けを求め、古也くんと離してもらう。
「ったく…仲直りした途端これだからな…」
「…いーでしょ」
「鮫島さん…ありがとうございます」
離してもらった礼をすると、鮫島さんに止められた。
「あ、登輝。友達なんだし、敬語禁止な？あと、俺のことは鮫島さんじゃなくて爽って呼んで？」
「え、？」
「だって、明石だけタメなのに俺には敬語とかよく分からないし…登輝にはタメで接してもらいたい」
「…わ、わかっ、た…」
早速敬語が出そうになったけれど、なんとか修正した。
いきなりは難しいかもしれないけど、出来るだけ意識して行こう。
「…ねぇ2人とも僕のこと忘れてない？」
「あ、すまん」
完全に空気と化していた古也くんが苦笑いしながら話に入る。
会話を盛り上げながら、僕達は帰路についた。
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sh side
…登輝の事が好きだ。
だけど、まだ俺は登輝の事をあまり知らない。
笑顔もマスク越しのもので、ほとんど見れていないに等しい。
…そういや、素顔見た事ないかも
お昼は本当は一緒に食べたいのだが、登輝は気づいたらいなくなっていてどこにいるかすらも分からない。
…どこで食べてんだろ登輝。
まぁ…前髪が長いせいで、表情は全く分からないけれど、たまに出る小さな笑い声が可愛らしいのは記憶に新しい。
「…やべ、どんだけ惚れ込んでんだろ」
登輝と明石と別れた後、1人で呟く。
その声はただ虚空に消えていくだけだった。
______あの瞳に、期待してもいいのかな
淡い淡い期待を抱え、俺は空を見上げた。
空には、煌めく星と、紺色とオレンジ色のグラデーションが綺麗に浮かんでいた。
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あおみどり(プロフ) - mimiさん» コメントありがとうございます！感想嬉しい限りです！！励みにして活動させていただきます…！ (2021年1月3日 23時) (
レス) id: 65d1867b2a (このIDを非表示/違反報告)
mimi - 今更で申し訳ない(T-T)完結おめでとうございます！見始めた時は登輝くんの弱々しい、可愛い声を想像していたのですが、だんだん元気になってのちに、kntkさんの声にしか聞こえなくなりました（笑）凄く感動しました！ありがとう (2021年1月3日 22時) (レス) id: f51bfd6fbd (このIDを非表示/違反報告)
あおみどり(プロフ) - アイさん» コメントありがとうございます！ありがたい言葉嬉しい限りです〜！！番外編、絶対書こうと思ってるので、是非また見てください！ (2020年11月13日 23時) (レス) id: 65d1867b2a (このIDを非表示/違反報告)
アイ - 完結おめでとうございます！！更新されるたびに飛んできてました(笑)shさんとknさんの距離が回を進めるごとにどんどん縮まっていって、尾も白かったです！更新お疲れ様でした！番外編…！可能ならば書いていただきたい！長文失礼しました。 (2020年11月13日 17時) (レス) id: d956bb37b9 (このIDを非表示/違反報告)
あおみどり(プロフ) - アイさん» コメントありがとうございます！今後もあおみどりの小説にお付き合いいただけると嬉しいです！更新頑張ります〜！ (2020年10月22日 20時) (レス) id: 65d1867b2a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あおみどり | 作成日時：2020年10月14日 7時
