不安 ページ4
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「姉ちゃん、俺今からコイツと学校行ってくる」
あの後、二人の会話の邪魔をしてはいけないと私はナースステーションで看護師さん達と共に他愛もない世間話をしていた。
しかし、それでも微かに聞こえてくる「呪物」だとか「呪い」だとかの聞きなれない物騒な言葉は、私の不安を掻き立てるように煽ってくる。
だから私は、悠仁の言葉をそのまま飲み込んであげることができなかった。
『……今から?何の用があって、夜の学校なんか行く必要があるの』
私の威圧的な言葉に、悠仁はピクリと眉を動かす。
先程「伏黒」と名乗った目鼻立ちの良い黒髪の青年は、そんな私達のことを静かに見つめている。
……こんな所で説教じみた真似したって、なんの意味も無いってことは、私も知っているよ。
だけど、このまま行かせてしまったら、じいちゃんに次いで悠仁までどこかに行ってしまいそうな気がして。
そう考えると、怖くて怖くてたまらなかった。
「ごめん……でも大丈夫。ちゃんと戻ってくるから」
悠仁はそんな私の心配も他所にニカッと満遍なく笑顔を浮かべると、大きな足を踏み出すように病院の出口へと向かい、走り出してしまった。
その後を着いて行った黒髪の青年が、律儀にも軽く会釈をするのが暗がりに見える。
世話焼きというか、お人好しというか。昔から、無駄に性格が良いところだけは、いつになっても変わらない。
「Aちゃん、悠仁くんのこと追いかけなくて良かったの?」
『……ああなるとダメなんですよ。私が何言っても、聞く耳なんか持たない。本当、祖父にそっくりだから』
私を守るだんて、強がり抜かして。
きっと死ぬ前に、じいちゃんは何か面倒なことを言い遺して逝ったのだろう。
『……悠仁のこと、護ってやってね』
最期まで孫思いなじいちゃんは、永遠に私達の誇りだよ。
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いか焼き - 好きです!!! 最高すぎます、、、応援してます!今から2を読んできます!楽しみすぎる…! (2022年7月4日 2時) (レス) @page50 id: 5bb1efd8a4 (このIDを非表示/違反報告)
ユナ(プロフ) - 宿儺の声が頭の中で聞こえたらワイある意味死んでう( ´ཫ`)って思いながら見ました←めっちゃ面白いです!!応援してます( ˃ ˂ ) (2022年1月25日 0時) (レス) @page31 id: dce21dc0b1 (このIDを非表示/違反報告)
古椎エゴ(プロフ) - Tomorrowさん» ご指摘ありがとうございます。変換ミスしていたみたいです!知らせていただき助かりました! (2022年1月24日 17時) (レス) id: c3c7b307dc (このIDを非表示/違反報告)
Tomorrow(プロフ) - コメント失礼します。とても面白くて何度も読み返してます!ところでなんですけど、祥子ではなく硝子だった気がします!間違えてたら申し訳ないです! (2022年1月24日 17時) (レス) @page30 id: 81fe567fc7 (このIDを非表示/違反報告)
ミーコ(プロフ) - 面白いです!宿儺推しなのでこの話はとても好きです!がんばって書いてくださいね!応援しています! (2022年1月23日 23時) (レス) id: b974f3c01e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:瀛 | 作成日時:2022年1月22日 17時