喜久福 ページ11
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「……すくな?」
「君が食った呪いだよ」
悠仁の間抜けな声をカバーするかのように、目隠しの男性が呟いた。
あいつは案外察しが悪い。決して馬鹿ではないのだが、昔からちょっぴり抜けているところがある。
「スクナ」というのは、例のアイツのことだ。
当事者でない私が分かっているというのは、些かどうなのだろう。
まあ、そんな茶目っ気のあるところも悠仁の魅力の一つではあるのだが。
「ああ、うん。たぶんできるけど」
たぶんという言葉に心配を隠せない私は、悠仁に向けて怪訝そうな顔をしてみせる。
スクナと代わる。つまりは、再びあの男をこちらに引き出すということ。
「じゃあ、10秒だ。10秒経ったら、戻っておいで」
「でも……」
「大丈夫。僕、最強だから」
不安気な悠仁を他所に、目隠しの男性は間髪入れずにそう明言した。
まだ会って数分もしない大人を、一体どこまで信用していいものか。
それでも恐らくこの男と面識があるだろう黒髪の青年が何も言葉を発しないので、「最強」というのは単なるハッタリではなさそうだ。
「恵、これ持ってて。あと、彼女のこともよろしくね」
不意にこちらに投げられた紙袋を、黒髪の青年がタイミングよくキャッチする。
……この紙袋、そういえばどこかで見たことあると思えば。
『それ、喜久福?』
「おお、ご名答!喜久水庵・喜久福。仙台名物、ちょ〜美味いッ。僕のオススメは、ずんだ生クリーム味!」
『お土産……ですか』
「違う違う!僕が帰りの新幹線で食べるんだ〜」
目隠しの男性は、そう言うとどこか嬉しそうに頬を緩ませた。
しかし、この緊迫の中での世間話も経った数秒で終わりを告げる。
「ッ……後ろッ!!」
_______ドックン
背後を狙い飛びかかろうとしてきた黒い影に気付き、声を上げた青年。
それを境に、私の体は再び激しい動悸に襲われた。
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いか焼き - 好きです!!! 最高すぎます、、、応援してます!今から2を読んできます!楽しみすぎる…! (2022年7月4日 2時) (レス) @page50 id: 5bb1efd8a4 (このIDを非表示/違反報告)
ユナ(プロフ) - 宿儺の声が頭の中で聞こえたらワイある意味死んでう( ´ཫ`)って思いながら見ました←めっちゃ面白いです!!応援してます( ˃ ˂ ) (2022年1月25日 0時) (レス) @page31 id: dce21dc0b1 (このIDを非表示/違反報告)
古椎エゴ(プロフ) - Tomorrowさん» ご指摘ありがとうございます。変換ミスしていたみたいです!知らせていただき助かりました! (2022年1月24日 17時) (レス) id: c3c7b307dc (このIDを非表示/違反報告)
Tomorrow(プロフ) - コメント失礼します。とても面白くて何度も読み返してます!ところでなんですけど、祥子ではなく硝子だった気がします!間違えてたら申し訳ないです! (2022年1月24日 17時) (レス) @page30 id: 81fe567fc7 (このIDを非表示/違反報告)
ミーコ(プロフ) - 面白いです!宿儺推しなのでこの話はとても好きです!がんばって書いてくださいね!応援しています! (2022年1月23日 23時) (レス) id: b974f3c01e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:瀛 | 作成日時:2022年1月22日 17時