松野家三男やってます。9

○ ページ10

*



｢あぁ…っ！ごめんな皆ぁ！
俺が…俺があんなことしなければコーチ松は…｣



｢やめなよ一松兄さん今更！あれは事故だから事故！ね！？｣



『一松のせいなんかじゃないから…！』



自分のせいでコーチ松が死んだと悔しそうに嘆く一松に
トド松とハイ松が寄り添いながらも大粒の涙を零していた。



｢てやんでい！泣いたってコーチ松は帰ってこねえやい！｣



｢優勝…それしかないザンス…！｣



｢気合い入れなきゃ！｣



｢絶対に勝つジョー…｣



チビ太やイヤミ、トト子やハタ坊などのお馴染みの人はいるが、
死んだ筈の神松や花の精、ダヨーンの中にいるはずのダヨーンの娘、
そして彼女だったり石油王だったりとツッコミどころが多かった。

七つ子は目に涙を溜めて眉を吊り上げる。



｢よし！じゃあもう干渉に浸るのおしまい！



てぇや！！！｣



おそ松はなんとコーチ松の墓を蹴って粉々にしてしまった。



｢｢｢シェーーーッ！！｣｣｣



それを見ていたおそ松以外の人たちはシェーをした。
なんとも言えない展開である。



｢あー、俺達ってホント一人一人はただのゴミ…｣



｢でも一緒にいれば！｣



｢勝てることもある！｣



｢どうかなぁ？｣



｢どうだろうねぇ｣



『まだそれは分からないけど…！』



十四松、カラ松の言葉に本当にチームワークが乱れないか、
苦笑いをするトド松とチョロ松。
ハイ松は頷きながら隣にいるおそ松を見る。



｢ま、行くしかないってことだよ！｣



『｢｢｢｢｢うん！｣｣｣｣｣』



こうして、七つ子は意を決して、最終決戦場所である宇宙へと旅立った。



─決勝か…。泣いても笑っても、これが最後だな！



宇宙船に乗った七つ子は真剣な表情で宇宙を見下ろしていた。
そして、最終決戦場所のブラックホールに入り込んだ。


ｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰ





〈さあ！第89回センバツ○○○○○大会決勝戦！
松野家対第四銀河大付属高校！場面は大詰め！9回裏を迎えております！〉



はっきり言って、グラウンドは地獄だった。
ランナー達は死体のように転がっており、
ベンチとして座っている七つ子は唖然としていた。

チビ太がおでんを構える。
ピッチャーがボールを投げようと構えると、
ピッチャーの瞳からいきなり光線がチビ太を捕らえて撃つ。

見事に光線を撃たれたチビ太はその場で大爆発した。



『｢｢｢｢｢｢チビ太ぁ！！｣｣｣｣｣｣』

○→←○

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す