松野家三男やってます。9

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*




トランプタワーを崩して7等分に分けてカードを配り、
半ば強制的に罰ゲーム付きババ抜きをやることに。



「ハイ松兄さん、自分の手元にあるカードで
なんでトランプタワーするの！？しかもめっちゃ綺麗！」



『……あ、ホントだ』



「しかも無意識！」



『最近ずっとトランプタワーしてるからかな。
無意識の内にやっちゃってる…』



自分の手札からまたトランプタワーをやってしまい、
トド松に指摘されたハイ松は慌ててトランプタワーをやめて戻した。
ここまでくると最早異常なのではないのか。



「お前らちゃんと揃ったカード捨てた？
捨てたら順番決めるからはいじゃんけん」



おそ松が右手で手を出すと、他の6人も続いてじゃんけんしようと手を出した。


ｰｰｰｰｰｰｰｰ





「まさか言い出しっぺが負けるなんてね〜」



『確かこれって言い出しっぺの法則って言うんだっけ』



「うるせーっ！」



ババ抜きをやった結果、1番に抜けたのは十四松で、
罰ゲームはおそ松になった。
口を抑えて笑いを堪えながら話すトド松と苦笑いするハイ松に
おそ松は声を荒らげて叫んだ。



「十四松兄さんどうする？罰ゲーム、何でも良いよ」



「なんでも良いの？」



「うん。煮るなり焼くなり好きにして」



「んなこと言うなよ〜！お兄ちゃんショック〜！」



どうしようかなと伸びた袖を回しながら考える十四松と
向かい合ってあぐらをかきながら頬杖をついて
彼からの罰ゲームを待つおそ松。

トド松はその姿を動画で撮り、一松は抱えていた猫を撫でていた。



『ババ抜きって半年ぶりかもしれないなぁ』



「ババ抜きだけであんな熱くなれるの僕らしかいないって」



『麻雀で異名付けられたくらいだしね』



麻雀の時と同じようにババ抜きが白熱したのだろう。
4人を見守る形で見ているチョロ松の隣で
ハイ松もその姿を見守っており、ふと後ろを振り返ると、
カラ松がトランプを持ってトランプタワーをしていた。



「……ふむ。トランプタワーって意外と難しいな」



『無心でやった方がやりやすいよ。
暇だなーって思っている時とか。
変に意識すると緊張してやりにくいんだよ。

僕の場合はね』



「トランプタワーは繊細ということか…」



『う、うん…』



「ハイ松兄さんそういう意味で言ってないと思うよ」



理解したように頷くカラ松にハイ松は困ったように笑いながら返し、
それを見ていたチョロ松がツッコミをした。

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