松野家三男やってます。9

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十四松は競馬新聞を食べながら腕立て伏せをやめず、
一松は猫を食べて、ハイ松はその場で顔に布を被されていた。



｢おおおおお！！！｣



カラ松はいつの間にか置かれていた瓦を額で割ろうとするが、
案の定割れずに額から血が出て大騒ぎしていた。

はっきり言って松野家は大惨事だった。

おそ松とチョロ松はちゃんばらをし続け、トド松は家中に飛び回り、
カラ松は頭に血を吹き出しながら頭を抱え、ハイ松は死んで、
十四松は丸めた新聞を食べたままゴキブリのように動いて、
一松は猫を丸のみしたせいか窒息死してしまった。



『｢｢｢｢｢｢あーーーーっ！競馬ーーー！！！｣｣｣｣｣｣』



夜中だというのに七つ子の断末魔は近所にまで響くほどだった。
(死んでいるのに断末魔を何故上げれるという
ツッコミに対してはノーコメントです)




そして、大事件が発生して朝を迎える。



｢ふああ…｣



夜中に大変なことが起きていたと言うのに平然と寝ていて、
欠伸をしながら居間に通り掛かる松造。



｢うわぁぁっ！な、何だこれは！？えぇっ！？｣



居間はボロボロで所々破壊されていた。

上を見上げれば服や身体がボロボロな七つ子が
天井に突き刺さって血を流しながら眠っていた。
松造は七つ子が刺さっている場所の意図に気付く。



【4-7】



｢うおぉ！4-7か！｣



｢4-7ね｣



家が半分壊されているというのになんという冷静な対応。
20年以上も一緒に家にいるのでもう慣れたのだろう。


ｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰ




【はじめての競馬】





｢うふふふっ！あはははっ！やったやったー！
初めての競馬だー！トト子楽しみー！｣



｢いやぁ…まさかトト子ちゃんも一緒に来てくれるとは…。
俺達も超テンション上がるよ〜！｣



『うんうん！テンション上がる〜！』



競馬場には楽しそうにスキップをするトト子と
トト子の後ろではデレデレした顔で見る七つ子の姿が見えた。
おそ松やハイ松もトト子が競馬場に来てくれるとは思わず、
いつもよりテンション高めだった。



｢トト子ちゃん！分かんないことがあったら、
なんでも僕に聞いてね？僕が一からぜーんぶ教えてあげるから！｣



｢あぁ？ちょっと待って。
お前みたいなシコリギャップから何を学ぶっていうの？｣



｢シコリギャップって誰だい！！｣



トト子に笑顔で声を掛けるチョロ松に隣にいた一松が
完全に怒った顔をしながら睨みつけて、
馬の名前と混じり合ったあだ名で罵倒していた。

○→←○おうまでこばなし

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