二十八話 ページ28
先程戻ってきた伝書鳩は、しっかりと職務を全うしてくれたようだ。
持たせた封筒はジョナサンへ届いたことだろう。
ここに閉じ込められ、幾日かたったハズだが、如何せん、ディオと居れば、必ず太陽の光を遮るためのカーテンがされているため、しっかりとした日時はわからない。
ディオと話している内に(多少改編されているだろうが)事の始終は掴めた。
既に彼は人の道を踏み外してしまったらしい。
しかし、私にはどうにも出来なくて。
そして出したのが、手紙だ。
ディオを裏切ることになってしまっただろうか。
「……さて…」
少しの罪悪感を心に残しながら、掛けていた椅子から腰を上げた。
「A。」
「、ディオ……脅かさないでくださいよ…」
振り向けば、闇の中で怪しく輝く赤い瞳が写る。
「驚いたようには見えないがな。ン…窓を開けていては冷えるぞ？」
そう言って、窓を閉めてからカーテンまでもをピシャリと閉めてしまう。
「……少しだけ外の空気が吸いたくて。」
ふ、と、頭上から小さく笑い声が聞こえた。
「そうか……A。」
声に答えるように顔を上に向けると、もうなれてしまった感触に、ゆっくりと目を閉じる。
昔のような乱暴なモノではなく、甘く中毒的で、全てを溶かされそうな、キス。
「ん…は、ディオ…」
唇を離すと、ディオは震えるほどに妖艶な笑みを浮かべると、耳朶を甘く噛む。
「A、綺麗だ…」
そう言ったまま、ディオは、背後にあるベッドに私を倒す。
……こう言う雰囲気に流されたのは、もう何回目だろうか…
頭の片隅で、ぼんやりと考えながら、ディオの接吻を受け入れていた。
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東雲出雲(プロフ) - 罠做さん» ありがとうございます！文章が素敵だなんて(*´ー｀*)続編できましたので、そちらもどうぞ宜しくお願い致しますm(__)m (2015年8月18日 11時) (
レス) id: 64e849f3b1 (このIDを非表示/違反報告)
東雲出雲(プロフ) - ランタンさん» ありがとうございます！続編ができたので、そちらもどうぞ宜しくお願い致しますm(__)m (2015年8月18日 11時) (レス) id: 64e849f3b1 (このIDを非表示/違反報告)
罠做(プロフ) - 続編楽しみにしてます！！文章が素敵で読み易かったです、続き気になりますねo(^▽^)o (2015年8月18日 2時) (レス) id: 1a112de355 (このIDを非表示/違反報告)
ランタン(プロフ) - この話とてもよかったです！続編も頑張ってください！ (2015年8月17日 20時) (レス) id: 751d6d43a5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：東雲出雲 | 作成日時：2015年8月15日 11時
