十二話 ページ12
Aの家近くに連れてくると、僕は足を止めた。
「ディオ…？」
ふるふると不安そうに揺れる青い瞳と震えるように動く唇。
本の少しだけ頼り無さげに寄った眉は、確かに彼女が不安がっている事を表情から伺い知ることができる。
「ジョジョと話してから、随分と表情が出るようになったなァ？」
肩に手を置けばピクリと跳ねて。
なんだって、こんなに分かりやすいのだろうか。
「………A。」
大きく見開かれた瞳を、もうゼロ距離で見つめながら、自分のなかに渦巻くこの黒い感情を吐き出してやるように、Aの唇に強引に噛み付く。
逃げようと動く頭をガッチリとホールドして、掴まえてやる。
何度も何度も強引に唇を重ね、くたりとAの膝が砕けた事に、漸く俺はAの頭を離した。
「っ、何を……！！」
"するんだ"と動きかけた唇に、再び己のソレを重ねてやると、やはり、青い瞳をふるふると揺らして、表情で訴えかける。
「…きちんと驚けるじゃあないか。…いや、それもこれも、ジョジョと話をしたからか？」
「ちがっ…」
「何が違うッ！！」
ビクン、と、肩が跳ねれば、Aは酷く悲しそうな"声"で
「…っ、ご、ごめん、ディオ…」
と、謝って、服についた土を払うこともせずに、早々にその場所を去った。
「……クソ…」
近場に転がっていた石っころを蹴り、大袈裟に舌打ちをした。
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東雲出雲(プロフ) - 罠做さん» ありがとうございます！文章が素敵だなんて(*´ー｀*)続編できましたので、そちらもどうぞ宜しくお願い致しますm(__)m (2015年8月18日 11時) (
レス) id: 64e849f3b1 (このIDを非表示/違反報告)
東雲出雲(プロフ) - ランタンさん» ありがとうございます！続編ができたので、そちらもどうぞ宜しくお願い致しますm(__)m (2015年8月18日 11時) (レス) id: 64e849f3b1 (このIDを非表示/違反報告)
罠做(プロフ) - 続編楽しみにしてます！！文章が素敵で読み易かったです、続き気になりますねo(^▽^)o (2015年8月18日 2時) (レス) id: 1a112de355 (このIDを非表示/違反報告)
ランタン(プロフ) - この話とてもよかったです！続編も頑張ってください！ (2015年8月17日 20時) (レス) id: 751d6d43a5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：東雲出雲 | 作成日時：2015年8月15日 11時
