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Happy Valentine's Day!〜for Dear My Friend〜※ifルート ページ15

『今日の放課後、お仕事が終わったらで良いので中庭に来てください!』

昼休み、突然ソール先輩に告げられた言葉だ。

どんなに理由を聞いても教えてくれなかったが、ソール先輩のことだから下心がある訳ではない…と信じたい。

はぁ、やっぱ人間不信(この悪癖)っぽいとこ治していかねぇと…

様々な思考を巡らせながら中庭に行くと、そこには既にソール先輩がいた。

バレンタインを連想させる色をふんだんに使ったエプロンを着ているのが恥ずかしいのか、少し顔が赤い。

陽一「あの…大丈夫ですか?」

心配になって声をかけると、ソール先輩は体をビクッと跳ね上がらせた。

ソール「あ、はい…!大丈夫です!」

その瞬間、薔薇の匂いが風に舞ってふわっと香った。

陽一「薔薇…?」

思わずそう呟くと、ソール先輩はしくじったような顔をした。

ソール「桃寺さん…」

そう言って先輩が近づいて来ると同時に、その甘い匂いはどんどん強くなる。

全てを悟ったその瞬間、俺の両手に微かな重みを感じた。

陽一「…これは?」

手にあったのはカード付きの薔薇の花束だった。

ソール「きょ、今日…バレンタイン(2月14日)なので…カード、見てみてください…」

陽一「は、はい…」

消え入りそうな声の指示に従うと、可愛らしいカードに『Be my Valentine(私のバレンタインになってください)』とソール先輩の文字で書かれていた。

バレンタインになって…?つまり、それって…

ソーレ「スヴェンガリ先生に聞いたんです…その、えと…僕の思いを伝えるには、そういう言い方が良いって…」

どこか不安そうな目でこちらを見つめるソール先輩。もしかしたら、断られると思っているのかもしれない。

答えはもちろん___

陽一「My answer is…yes!(私の答えは…はい!)

真面目に言ったつもりなのに、つい声が上ずってしまった。

その瞬間、ソール先輩は緊張が解れたように笑い出した。

陽一「わ、笑わないでください…!」

ソール「だ、だって…!www」

陽一「もう…んっふふ…www」

お互いの顔を見た途端、何だかおかしくて大声で笑い合ってしまった。

あぁ、この人と笑い合えるってすごく幸せだな…

俺の手に握られた11本の薔薇が、俺達の恋を祝福するかのように香った。
______

11本の薔薇の花言葉=最愛、宝物、大切にしたいもの

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作者名:コードネーム13@現在第五人格の企画参加者募集 x他1人 | 作者ホームページ:ない  
作成日時:2023年1月27日 16時

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