30.「花咲かせ」 ページ31
はっと、目が覚めた。
1階から黒電話の音が聞こえてくる。
それとともに、ガラスの割れる音も。
何が起きているのか分からず、思わず階段を駆け下りた。
「カラ松が、誘拐されちゃったっ！！」
チョロ松がそう叫ぶが、おそ松たちは何の反応も示している風はなかった。
「……カラ松、誘拐されたらしいよお母さん。……って何、その梨…？！」
「ああA、ちょうど良かったわ。ご近所さんから頂いたのよ。せっかくだから剥いてあげようと思って。少し手伝ってくれないかしら？」
まな板の上に、たくさんの梨。
多分7人分はゆうにあるだろう。
「いいよ！……にしてもたくさん貰ってきたね。少しどころじゃない…」
「そうよねぇ、食べ切れるかしら？」
大きな盛り皿に積まれていく梨。
そうしているうちに、食べ切れるだけの量の梨が剥けた。
「ふう、助かったわA！ニートたちのとこに運んでくるわね！」
「うん、ありがとう！……、……あれ、電話やりっぱじゃん…」
ふと玄関へ目を移すと、バリバリに割れた引き戸とぶら下がった受話器があった。
受話器を戻そうと手に取ると、それから普段は聞かない音が聞こえてきた。
海だろうか。潮の音がする。
そっと耳に受話器を当てて、様子を伺う。
すれば、風の音と潮の音が混ざった変な音が聞こえた。
カラ松、今海にいるのか。
海で人質に取られているのであれば、縛られたまま海に沈められるか、何かにくくりつけられて溺れさせるかのいずれかなのだろうが……。
そう思考を巡らせていると、ぷつりと電話が切れた。
残ったのは、普段聞きなれた電子音だった。
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kuu - これいちいち歌の歌詞になってますね、 (2022年1月1日 12時) (
レス) @page38 id: f964c54957 (このIDを非表示/違反報告)
kuu - 面白いです、これからシリアスだったり恋愛がある、が楽しみです (2022年1月1日 10時) (レス) @page1 id: f964c54957 (このIDを非表示/違反報告)
あみ - 最高すぎます (2020年9月24日 2時) (レス) id: e43e7b87c6 (このIDを非表示/違反報告)
偶数LOVE！(心々) - なるべく早く更新してくださいっ……！……お願いです………………本当に楽しみすぎるのですよっ！！ (2019年9月7日 18時) (レス) id: 01d7da7a06 (このIDを非表示/違反報告)
偶数LOVE！(心々) - なんでこんなに文才があるのですか？？これは絶対ず〜っと！過去最高1位ですねっ！！(納得です♪)どんな小説の中でも1番好きですっ！(本当に) 星なんかいも押したいけど、前も押したからムリだ……… (2019年9月7日 18時) (レス) id: 01d7da7a06 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：竹ノ狐。 | 作成日時：2015年11月26日 1時
