竜胆side 好きだった人 ページ11
今日はAと会うことになっている。
まだ待ち合わせの30分前だ。
きっとAは兄貴の妄想かなにかでいるわけないって思っているはずなのに、、、
俺は来る前から緊張している。
「はぁ。だめだ、、、」
?「す、すみません!遅かったですか!?」
は?
この声、、、
「Aなのか?」
と聞いて声がした方を向くとそこにいたのは少しだけ大人びたAがいた。
A 「はい、Aです。竜胆さんですよね?」
「そう。蘭の弟の竜胆」
マジでいんのかよ、、、
あぁ、、、
俺が好きだったあの子が目の前にいる。
「俺さ今日はAについてきてほしいとこがあってさ。ついてきてくんね?」
A 「は、はい。どこに行くんですか?」
「それはついてからな」
A 「わかりました!」
俺がAを連れて行きたい場所。
そこは、、、
あの六本木の廃ビル。
久しぶりにくるな。
「ここだよ」
A 「すごく高いですね、、、」
「怖い?」
「いえ、そんなに綺麗すぎて怖さはあまり感じないです」
「そっか、、、よかった」
A 「竜胆さん」
「竜胆くんって呼んでくんね?」
A 「わかりました。竜胆くんも蘭さんも私を見ていますか?」
、、、
「、、、どういう意味?」
A 「そのままの意味です。2人とも私を見ていないのではありませんか?」
「、、、」
A 「蘭さんといるとき少し違和感があったんです。私を見つめてくれているのにまるで見ていない気がしてたんです。今日の竜胆くんも、、、」
否定はできない。
きっと俺達は昔のAAを照らし合わせて見ている。だから今のAを完全に見ているのかと問われても頷くことはできない。
A 「否定、、、してくださらないんですね。怒っているわけではありません。ただ少し羨ましいのです」
「ごめん」
A 「あぁ!?謝らないでください!!お2人とも何も悪くありませんよ!」
「、、、帰ろうか」
A 「そうですね、、、今日は寒くなくてよかったですね」
「え?」
41人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:愛蘭 | 作成日時:2023年2月27日 0時